「ジチタイワークス」創刊5周年アニバーサリーカウントダウン企画★ボキャブラーニン リターンズ!
「行政マガジン ジチタイワークス」創刊5周年のカウントダウン企画第2弾!
本誌の人気企画「ボキャブラーニン」を5周年のスペシャルバーションでお届けします。
マガジンが創刊された2017年当時、DX(デジタルトランスフォーメーション)という用語は、まだまだ耳慣れないものでした。DXといえばマツコ・デラックスさん…くらいの認識でしかなかったように思います(笑)。
あれから5年……。
私たちを取り巻く環境はすっかり変わりました。DXは、今や官民を問わず、何らかの対応を迫られている状況です。やらなければならないけれど、 「どこから手をつければいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
さらに困ったことに、DXには専門用語や略語が多すぎて、そもそも何を言っているのかさえ分からないという状況に……。
そこで、「ボキャブラーニン リターンズ」!。ここ5年で頻出するようになったDXに関する用語を分かりやすくご説明いたします。
さらに数あるWEB記事の中から、用語にまつわる関連記事をピックアップ。実際にどういう使われ方をするのか、どのようなものなのか、事例記事にてご確認いただけます。
用語を知るだけでなく、用語への理解が深まる「ボキャブラーニン リターンズ」。自治体職員の皆さまの知識の底上げにお役立てください。
DX・デジタル分野の専門用語・略語一覧
①概念
DX
(Digital Transformation)
デジタル技術の浸透により、生活をあらゆる面でより良く変革すること。文書や手続きの電子化だけでなく、ITの徹底活用により手続きを圧倒的に簡便にし、国民と行政、双方の生産性の抜本的な向上を目指す。英語圏(主にIT業界)においてTransを「X」と略すことや、Transの同義語に「Cross=X」があることからDXと省略するとされている。
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ガブテック
(Gov Tech)
政府(Government)と技術(Technology)を組み合わせた造語。行政が民間企業のテクノロジーを活用し、業務のデジタル化などを進める取り組みのこと。業務をテクノロジーで効率化したり、行政の領域であるサービスをスタートアップ企業が生み出したりすることを指す。
シビックテック
(Civic Tech)
市民(Civic)と技術(Technology)を組み合わせた造語。生活をより快適・便利にするために、市民や市民団体がITなどのテクノロジーを活用し、行政や地域社会が抱える課題の解決を図る取り組み。市民の地域社会への主体的な参画を促す効果も期待できる。
ソサエティ5.0
(Society5.0)
日本が目指す未来の社会として提唱された概念。仮想のサイバー空間と現実のフィジカル空間を融合させて、経済の発展と社会的課題の解決を両立する社会と定義される。これまでの社会を段階的に示しており、狩猟社会であるSociety1.0、農耕社会であるSociety2.0、工業社会であるSociety3.0、情報社会であるSociety4.0に続く、新しい社会の姿を意味する。
オープンデータ
(Open Data)
国、地方公共団体、事業者が保有する官民データのうち、国民の誰もがインターネット等を通じて容易に利用(加工、編集、再配布など)できるよう、オープン(公開)にされたデータのこと。政府が平成29年に取りまとめた「オープンデータ基本指針」にのっとったデータの利活用により、様々な課題の解決、経済活性化、行政の高度化・効率化が期待されている。
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②ネットワークとシステム
三層分離
αモデル・βモデル・β´モデル
総務省が平成27年に提言した自治体情報セキュリティ対策で、庁内ネットワークを①マイナンバー利用事務系②LGWAN系③インターネット系の三つに分離すること(αモデル)。セキュリティを強化した反面、利便性が低下したため、LGWANに配置していた端末やシステムの一部をインターネット接続系に移行した“βモデル”と、その範囲をさらに広げた“β’モデル”が令和2年に誕生した。
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クラウド
(Cloud)
インターネットを経由し、データやソフトウェアなどをサービスとして提供するコンピューターの利用形態。それらのデータがネット上のどこにあるかを意識せずに利用、保存、共有できる。
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オンプレミス
サーバーやネットワーク機器などを自社で保有・運用すること。クラウドの対義語。カスタマイズ性に優れる反面、コストが高額になりがちなため、近年はクラウド運用が増えている。
SaaS:サース
(Software as a Service)
サービスとしてのソフトウェア。提供者となるサーバー側で稼働させたソフトウェアを、ユーザー側がダウンロードすることなく、ネットワーク経由で必要な機能のみ利用できる仕組み(提供形態)のこと。
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ノーコード・ローコード
WEBやアプリの開発時に用いる手法。ノーコード開発はソースコードを書かずに開発できるサービスのこと。専門的な知識が不要な上、短時間で開発できるメリットがある。ローコードはソースコードを“なるべく書かない”ようにするサービスで、一部ソースコードの記述が必要となる。
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アジャイル開発
比較的新しいシステムやソフトウェアの開発手法。設計・実装・テストという開発工程を全体ではなく、小さい単位で行っていく。開発途中での仕様変更にも柔軟に対応できるとともに、開発期間を大幅に短縮できる。
GIS:ジス
(Geographic Information System)
地理情報システム。基盤となる地図データの上に、統計データなど様々な情報を重ね、視覚的に表示させるシステムのこと。高度な情報の分析や解析が可能となる。
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③業務の効率化
OCR
(Optical Character Recognition)
光学文字認識。スキャナーなどで取り込んだ手書き書類や印刷物などの画像情報から文字を識別し、デジタルの文字データに変換する技術。
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RPA
(Robotic Process Automation)
業務プロセスにおいて定型化しやすい業務フローをロボット(ソフトウェア)に認識させ、業務をロボットに代行させる自動化・効率化の技術。
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VDI
(Virtual Desktop Infrastructure)
デスクトップの仮想化。デスクトップの映像をパソコンに転送する方法で、データの処理はすべてクラウドやサーバーで行われる。機密情報を手元のパソコンで実際のデータとして受け取ることなく、映像データしか転送されないため、自宅でも出張先のホテルからでもデータ漏洩の心配をすることなく作業を進められる。
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VPN
(Virtual Private Network)
仮想専用線。インターネット上などに仮想の専用線を設定し、特定の人が、セキュリティ上安全な経路(拠点間)で通信できるネットワークの仕組み。
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BYOD
(Bring Your Own Device)
スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなど個人所有のデバイスを持ち込み、それを用いて業務を行うこと。これに関連する用語としてBYOA(Bring Your Own Access)がある。
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④住民サービス
FAQ
(Frequently Asked Questions)
FAQは“よくある質問”のこと。多くの人が疑問に感じそうな内容を先読みし、質問形式でまとめたもの。FAQデータベースは、それを収集・管理するもの。
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チャットボット
(Chatbot)
[Chat=対話]と[Bot=ロボット]を組み合わせた造語。テキストや音声を通じて自動的に対話するプログラムのこと。問いかけに対し、あらかじめ入力された選択肢から返答する“人工無脳”型。
AIチャットボット
(Artificial Intelligence Chatbot)
人工無脳型のチャットボットに対し、[AI=人工知能]を搭載した高性能型。対話のログデータを大量に蓄積することでAIが学習し、返答の精度を高めることができる。
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