ジチタイワークス

兵庫県伊丹市

約43万枚のペーパーレスを実現した、“現場主体”の業務デジタル化とは?

働き方改革や自治体DXは、システム担当者だけで推進できるものではなく、現場職員の理解と協力が不可欠だ。伊丹市ではグループウェアの更新によって、現場主体でデジタル化が推進できる体制づくりを進めているという。その詳細を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.18(2022年3月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]サイボウズ株式会社

システム更新のタイミングを業務効率化のチャンスに。

平成30年に、庁内グループウェア更新の検討を開始した同市。「旧グループウェアは導入から20年が経っていました。業務アプリの内製もできましたが、管理に高度な専門知識が必要なため対応できる職員が限られ、外注すればコストがかかります。今の時代のスピード感にも合わず、限界を感じていました」と伊藤さんは振り返る。

折しも令和元年6月に、藤原市長が“超勤レス・ペーパーレス・キャッシュレス”を3つの柱とした「Smart Itami宣言」を発表。令和4年に予定されている新庁舎への移転も見据え、より効率的に運用できるグループウェアを求めて製品選定を開始した。しかしその最中にコロナ禍に陥り、テレワークへの対応、WEB会議連携も要件に加わったという。庁舎移転のこともあり、ゴールラインは変えられない。これらの要件を満たし、さらに業務改善を現場主体で進められるツールとしても期待されて選ばれたのが、「サイボウズ」が提供するクラウド型の「Garoon(以下、ガルーン)」と「kintone(以下、キントーン)」だった。

クラウドだから実現できた、5カ月間での全庁スピード導入!

ガルーンは職員間の情報共有を効率化するグループウェア。検討段階で複数のグループウェアの操作テストをした竹中さんは、「画面の操作性が非常に良く、各部署で試用した際のアンケートでも、操作性やデザインに関する評価が高かったですね」と語る。すでに導入が決まっていたWEB会議システムとの連携がスムーズだったこともポイントだったという。

一方キントーンは、プログラミングの知識がなくても、業務アプリを素早く開発できるノーコード・ローコード製品。外部連携サービスを使えば、アカウントを持たない市民や外部業者との情報共有もできる。旧グループウェアで運用していた「市民の声システム」などを、より簡単に使いやすく構築できる点が評価された。

令和2年10月の導入決定から、ガルーンは令和3年2月に、キントーンは6月に正式稼働を開始。短期間での庁内全面移行だったが、クラウドの採用により構築はスムーズに進んだという。「使い方が簡単なので職員からの問い合わせは少なく、移行時に混乱はありませんでした。デジタル戦略室の業務がひっ迫せずに済んだのもありがたかったです」と胸をなで下ろす。

ガルーン×キントーンの併用で、旧システムの課題から脱却

現場主体のデジタル化を支え、市民サービスの向上を目指す。

現在、ガルーンは職員間の情報共有やスケジュール管理、庁内申請やファイル管理に利用中で、キントーンは市民意見の受付と回答などに活用されている。導入から半年が過ぎ、竹中さんは業務の迅速化を実感しているという。「従来は、“システムに関することは全てデジタル戦略室に依頼”という状況でした。フォルダの設定なども全てこちらで対応が必要でしたが、今は現場の職員自身で対応できるので、スピード感が違います。今後は各部署主体で業務アプリの作成もできるよう、研修を開催予定です」。また、大きなコスト削減にもつながったと村社さんは語る。「申請やファイル管理をガルーンに移行したことで、年間約43万枚分の印刷がなくなり、約100万円の経費が削減できました」。

これらの変化に対し、「対応が早くなった」「煩雑な作業がなくなった」など、庁内からの反応も上々だという。令和4年度には電子決裁の導入も予定している同市。伊藤さんは「業務効率化やペーパーレスがさらに進み、市民サービスの充実にも注力していけるようになるでしょう。今後も“持続可能な行政運営”を支えていきたいですね」と次の展開を見据えている。

伊丹市 総務部 デジタル戦略室
左:主幹 伊藤 公男(いとう きみお)さん
中央:主任 村社 朋代(むらこそ ともよ)さん
右:主査 竹中 史明(たけなか ふみあき)さん

クラウドだからこそのスムーズな情報共有で、働き方改革と効率化を実現。

伊丹市でのクラウド活用方法

クラウドの導入によって、テレワークでも業務情報にスムーズにアクセスでき、市民とのコミュニケーションもシームレスに行えるようになった同市。「Smart Itami」の核となる情報共有基盤として、今後さらに活用の幅を広げていく予定だ。

ガルーン・キントーンの操作性

●ガルーン

新しいシステムの導入時においては、見慣れない操作画面に拒否反応が起きやすく、移行期間は業務に支障をきたすことも。誰もが直感的に操作できるデザインと使いやすさだから、全庁職員対象でもスムーズにシステム移行ができた。

●キントーン

プログラミングの知識がない職員もドラッグ&ドロップでアプリを作成可能。異動で担当者が変わったり、カスタマイズが必要になったりした際にもスムーズに業務を継続できる。

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住所:〒103-6027 東京都中央区日本橋2-7-1 東京日本橋タワー27F
E-mail:cy-public@cybozu.co.jp

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