自然災害の頻発を受け、防災関連業務のDXを進める自治体が増えている。令和2年夏に豪雨被害を経験した小国町も、被災状況の迅速・確実な情報共有を図るツールを導入。選んだのは“職員が簡単に使える・つくれる”モバイルアプリだった。
※下記はジチタイワークスVol.16(2021年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]アステリア株式会社
豪雨被害でアナログ手法の限界を痛感、デジタル化が急務に。
令和2年7月の記録的豪雨により、800カ所を超える被害に見舞われた同町。幸い人的な被害はなかったものの、被災現場からの報告を紙にまとめる従来のやり方では、情報共有の速度や正確さにおいて限界を感じたという。県に被災報告書を提出する際にはエクセルに集約したものの、被災地点と現場写真とのマッチングなど煩雑な事務作業に追われ、情報収集から共有までの一体的なデジタル化が急務となっていた。
「そこで、防災の分野のみにとどまらず、全庁的に活用できるツールを検討しました。ですが、既製のシステムでは、多様な現場ニーズと完全にマッチさせるのが難しかったのです」と長谷部さん。独自でシステムを構築しようとすると、相応の初期費用に加え、運営管理を行う人材も必要になる。費用対効果を考慮すると、これも断念せざるを得なかったという。
そんな中、同町が着目したのが、「アステリア」が提供するモバイルアプリ作成ツール「Platio(以下、プラティオ)」だ。「必要なアプリを、現場の声を聞きながらつくれる点が導入の決め手になりました。活用できる事業分野を限定されなかったのもポイントでした」。
専門的な知識がない職員でも利便性の高いアプリ作成が可能。
プラティオは、高度なコーディング(プログラミング)技術がなくても、現場にマッチしたモバイルアプリを短期間で作成できるノーコードツール。100種類以上あるテンプレートの中から使用目的に合ったベースを選び、より使いやすくカスタマイズすることが可能だ。令和3年4月に同町が初めて作成した、職員が毎日の検温結果を報告する「検温レポート」アプリも、テンプレートにタイムカード機能を追加するといった独自のカスタマイズがされているという。
もちろん、防災面での活用も進んでいる。その中の1つ、災害時に使用する「被災状況報告」アプリは、長谷部さんと防災担当の松本さんが協力して作成。たった1日で初期設定とカスタマイズが完了し、すぐに試用を始めることができたのだという。「今年は梅雨入りが例年より半月ほど早かったため、とても助かりました」と長谷部さん。
作成面に加え、機能面においても満足していると松本さんは話す。「被災現場で得た情報は、その場でスマホやタブレットに入力。データはすぐにクラウド上に保存され、リアルタイムで災害本部などと共有されます」。また、現場が通信圏外だった場合でも、通信可能エリアに移動するまでデータを保持、自動で送信されるという。「住民の危機を可能な限り回避するという目的のもと、許容範囲内の予算で確実に目的達成できるアプリが完成したと考えています。現場写真や座標データも収集できるため、県への報告も迅速化しました」と、導入効果を実感している。
被災現場の状況を迅速に共有
現場の声を反映できるから本当に使えるアプリが完成する。
同アプリは、現在もカスタマイズを続けている。現場からの意見を反映し、赤色で表示される「通行止め」の項目を追加したり、被災対象ごとに地図上のピンを色分けしたりなどのアップデートを実施。これらの作業により、迅速・確実な被災情報の共有はもちろん、住民への避難経路指示を出しやすくするなど、着実に進化しているという。
今年8月からは、避難場所におけるスムーズな住民誘導を目指し「避難者数報告」アプリを新たに稼働開始。さらに今後、用紙記入式の公用車使用簿などをアプリ化し、行政DXを着実に進めていく計画だ。
左:小国町 政策課 係長
長谷部 大輔(はせべ だいすけ)さん
右:小国町 総務課 係長
松本 徳幸(まつもと のりゆき)さん
Platioの強みと具体的な活用例
ニーズに合わせて即試行・稼働できるから、アプリの価値がさらに高まる。
1. 100種類以上!豊富なテンプレート
作業進捗管理、備品管理、点検報告など、多様な業務分野のテンプレートが揃う。だから、短期間でニーズに合ったアプリの作成ができる。
2.現場に合わせて!カスタマイズが容易
あらかじめテンプレートに設定されている項目を、自治体ごと・業務ごとに変更したり追加したりと、柔軟なカスタマイズがドラッグ&ドロップで可能。
3.まずは低コストから!スモールスタートが可能
10ユーザーまで使えてデータ保存容量10GBの「スタンダード」プランなら、月額2万円から。使い始めて利用ユーザー数が増えても追加課金で対応できるので、低予算で導入可能。アプリ数に制限はなく、つくればつくるほど単価を圧縮できる。
小国町のアプリリリース状況
●4月 検温レポート
●5月 被災状況報告
●8月 避難者数報告
※すべて令和3年。試用リリースを含む。
今後の作成予定
公用車使用簿、害獣駆除報告、選挙投票者数報告など
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