増えつづける業務に対し、“時間が足りない”と感じることはありませんか。しかし、日々の業務の中には、まだまだ効率化の余地が残されているはず。そこで、自治体職員の皆さんからアンケートで募集した、業務効率化術や時短術を紹介。今まで気づかなかった“非効率”を、ヒーローたちと打破していくコーナーです。
※PN=ペンネーム
※下記はジチタイワークスVol.35(2024年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
アンケート概要
実施期間:令和6年9月25日~10月7日
対 象:全国の自治体職員
形 式:アンケート
回答者数:189人
■毎年来ると分かっている照会は時間のあるときに事前に準備する。(PN/睡魔~さん)
■引き継ぎを受けると同時にマニュアルを作成、そのまま自分の後任にも託す。最初は手順を覚えるのに役立つし、慣れてきたら振り返りに使えるし、さらに引き継ぎ書の作成も不要で一石三鳥!(PN/脱☆社畜さん)
■午前中の30分は午後の2時間に値する!集中しなければならない業務は、なるべく午前中に行う。(PN/ムーミンさん)
■何より普段から書類や電子データを整理しておくことですね。探す時間を短縮できます。(PN/からあげクンさん)
■デュアルディスプレイは必須。ノートパソコンの場合、テンキーがあると早いしラク。(PN/運動したいのに腰が痛いさん)
■2024年9月25日の書類であれば、フォルダ名の先頭に「240925」を付ける。時系列に整理し、検索時間の短縮を図っています。(PN/hideさん)
■なるべくショートカットキーを使うようにし、まわりにも広める。(PN/まめさん)
■自治体内部で行う業務効率アンケートなどの作成に活用。(PN/ほっほさん)
■公務員専用AIマサルくん※を利用して、文書作成の参考にしている。(PN/さぬとんさん)
※ChatGPTに、行政情報を追加学習させたもの。
■メリット、デメリットの箇条書き作成などのタスクと相性抜群です。(PN/Katuさん)
■とりあえずアイデアをたくさん出したいとき、テーマと目的を投げて、色々な角度の案をもらう。(PN/ひよっこ保健師さん)
■自分だけのチャットに、することリストをつくる。/その週にすることをスケジュールの“日曜日”に置いて見える化。それを月~金に振り分けていく。(PN/ゾウさん)
■タスク管理アプリをスマホに入れて管理しています。「〇〇さんに連絡する」など、小さなタスクも全て登録することで、漏れがなくなります。(PN/こだま君さん)
■すべき作業内容をポータルのToDoリストに登録する。出勤したら、午前中にこなすべき業務などが可視化されている状態。その日の作業を完了したら、来年のスケジュールに登録しておく。例えば、議会対応や予算要求、人事評価面談などのスケジュールは毎年同じなので、スケジュール管理が効率化される。(PN/ろろさん)
■2通りの回答を用意し、どちらかしか選べないような雰囲気にする。(PN/はるぴんさん)
■根拠をしっかり調べる。熱く語る。(PN/ワンさん)
■根まわし。あらかじめ相談しておく。(PN/じゅんいちさん)
■こちらの提案のデメリットを自分から提示することです。まずデメリットを提示し、その後にそれを上まわるメリットを示すことが大切です。メリットばかり伝えると「そんなにうまくいくだろうか……」という疑問をもたれます(怪しい勧誘みたいなイメージ笑)。そして、ここからが肝なのですが、その提案が失敗した場合はどうなるかの想定も伝えています。「あ、こいつは分かってるな!」と思われて、話がスムーズに進みます。(PN/勝海舟さん)
時短が得意な公務員からのアドバイス
楽しく仕事をするために、いい意味で“現状を疑う”!
非効率に気づかず、日々の業務にあたっている人も多いのではないでしょうか。でも実は、時短や効率化のために今すぐ取り組めることはたくさんあります。例えば、パソコンのユーザー辞書を登録したり、デスクトップのファイル名に期日を入れて優先順位を付けたり、使いやすいようにデスクまわりを整えたり、デジタルツールを活用したり……。変化する世の中の状況に合わせ、業務の進め方などにも見直しが必要です。常に現状を疑い、“ラクにできる方法はないかな?”と考えるようにするといいですね。すると、効率化で生まれた時間を、力を注ぐべき業務に使えるようになります!
岡山県 備前市
市長公室 備前焼振興課
同前 嘉浩(どうぜん よしひろ)さん
2005年に入庁し、2023年10月より現職。「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2020」や「国土交通大臣賞」を受賞。※参考/「公務員が定時で仕事を終わらせる55のコツ」同前 嘉浩 ・林 博司 共著(学陽書房)
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