ジチタイワークス

新潟県

県職員が“庁内マイスター”として、自身の経験やスキルを若手に共有。

※下記はジチタイワークスVol.33(2024年8月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

新潟県 総務部 人事課 人材育成係
剱 雅倫(つるぎ まさのり)さん
 

新潟県では、職員向け研修「庁内マイスター講座」を令和3年より開始。きっかけは、“少しでも組織がよくなれば”という思いで若手職員が人事担当に送った、講座の企画提案メールだった。その頃、人事課でも2点の課題認識があったという。1点目は、部局を越えた新しい発想が生まれにくい組織風土であること。2点目は、若手職員の学習機会不足だ。このメールにより、若手自身からもニーズがあることを知った当時の担当者が、その思いをしっかりと受け止めて実現させた。

講師となるマイスターは、県職員。これまでの経験やスキル、知識など、自身のもつノウハウを若手職員に共有する。人事課がテーマごとに人選して依頼するが、みんな恐縮しながらも快く引き受けてくれるそう。「少人数で行うことで、講師や受講生同士の関係性を構築したい」と剱さん。コミュニケーションが取りやすく、本音トークが飛び交うことも多いという。

テーマは様々で、議会の基本や資料のつくり方といった業務スキルから、県の一大イベント「大地の芸術祭」や、特産米「新之助」の誕生秘話まで幅広い。“あの人の話を聞きたい”と指名推薦もあるという。剱さんは「先輩たちが手がけてきたことを知り、仕事のやりがいや使命感が向上すれば」と語る。今後は若手職員が講師を務める場を設けるなど、さらなる展開をねらう。

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