ジチタイワークス

富山県立山町

10年ぶりにできた待望の書店が地域に活気とつながりを生む。

※下記はジチタイワークスVol.37(2025年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

平成27年に書店が閉店して以来、9年間書店がなかった立山町。役場には、子どもを中心に書店を求める声が寄せられ、誘致に取り組んだものの、実現には至らなかった。その後、町内唯一のスーパーが閉店したことを受けてコンビニの誘致を始めたところ、“書店を併設したコンビニ”が出店することに。令和6年4月、役場の敷地内にオープンした。

店舗の面積は約300㎡で、その3割を書棚が占めている。令和7年1月時点では約7,000冊の本が並び、子どもから高齢者向けの本まで幅広く扱っている。特にニーズの高かった児童書のコーナーを拡大し、本棚を3台にした。本の注文や定期購読も可能で、子どもや高齢者に喜ばれているという。また、住民がリレー形式で、オススメの本や、まちにゆかりのある本を紹介する“たてやまの本棚”は、同町のアイデアで生まれた。2カ月ごとに紹介者が交代し、これまで地元の新聞記者や町長が担当している。

住民からは、“孫と本を買えるのがうれしい”という声が届いているそうだ。「かつて、まちの中心部には書店をはじめ、多くの商店が並び、人々が行き交っていました。今回の誘致を機に、にぎわいを取り戻していきたいです」と中川さんは期待を寄せる。

同町出身者の著書や、観光本などが並ぶ。コミュニティスペースの壁にはシンボルの「立山連峰」の名前が連なる。

立山町 企画政策課
中川 大輔(なかがわ だいすけ)さん

このページをシェアする
  1. TOP
  2. 10年ぶりにできた待望の書店が地域に活気とつながりを生む。