※下記はジチタイワークスVol.11(2020年9月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「マチごとエコタウン所沢」の構想を掲げ、CO2削減、消費電力抑制、資源循環などを推進する所沢市では、事業の一環として市民体育館および地区体育館4館の照明をLED化し、大きな成果を上げている。
全5館で対象となる照明器具数は約500。当初見込まれた総事業費は1億4,500万円だったが、公募型プロポーザルで事業者からの提案を募った結果、LED化により6,300万円まで費用を圧縮。工事でも足場が不要な「ロープアクセス工法」を採用し、工期短縮と経費節減を実現した。
初期費用だけでも大きなコストダウンだが、LED化によって電気代は年間700万円以上安くなり、電球交換時に発生していた工費も不要になった。総事業費は7年で回収できる見込みだ。
館内では、従来5分を要していた完全点灯までの時間が1秒の瞬間点灯となり、照度の調節も可能になった。利用者からは「室内が明るくなり、競技がしやすくなった」など喜びの声が上がっているという。これらの照明は維持管理も含めた10年間の包括リース契約となっており、契約期間中は市のメンテナンス負担はなく、契約終了後は所沢市の所有物になる。同市は今後、総合運動場や小中学校などにある体育施設の照明についてもLED化を進める予定だ。