
※下記はジチタイワークスVol.39(2025年8月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
人口約350人(令和7年5月1日時点)、鹿児島県の離島、竹島・硫黄島・黒島から成る三島村。平成30年には地域おこしの一環で、黒島に「みしま焼酎 無垢の蔵」を開設した。全国的にも珍しいという公設公営の焼酎蔵で、島のサツマイモと水を使って本格焼酎をつくっている。知名度アップのため令和2年に結成されたのが、特酒営業部隊だ。村長をはじめ村職員や地域の住民、約50人が隊員として活動する。
隊は4つの班で構成され、どの班に入るかは自主選択制。営業関係の「セール酒班」、酔った勢いでPRする人にオススメの「無垢の酔心班」、飲めない人向けの「ヘル酒ケア班」、原料となる芋の生産者や焼酎製造者による「酒込み班」から選べる。さらに全員が、酒ペシャルマイスター、お湯割りテクニシャン、みしま仮面焼酎ライダーなどのユニークな肩書をもつ。班と肩書を記載した名刺が支給され、立ち寄った飲食店などでPR活動を行うのが任務だ。ノルマはなく、各自が自主的に活動しているという。「年間10kLしか製造できない希少な焼酎です。村自慢の味を多くの人に知ってもらいたい」と、自らも“無垢の酔心班 焼酎戦士”を担当する田中さん。継続的なPRで鹿児島県内のみならず、県外での知名度も上げていきたいと意気込む。
▲住民が焼酎用のサツマイモを収穫する様子。焼酎づくりには地域の様々な人たちが関わっている。
三島村 定住促進課
田中 健太郎(たなか けんたろう)さん