※下記はジチタイワークスVol.32(2024年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
山形県のほぼ中央に位置し、総面積の約90%に森林が広がる西川町。「ととのうなら西川」というキャッチコピーを掲げ、令和5年に「かせぐ課準備室 サウナ推進係」を新設。町内にあるサウナ施設や民間企業とも連携し、森林活用による観光とサウナを柱にしたブランディングを強化している。
新たに製造したのが、けん引して移動できるトレーラーサウナ。材料には、地元の西山杉をふんだんに使用した。地域材を活用することで、国の森林環境贈与税を財源に。移動式のため各地で活用でき、まちや西山杉のPRにもつなげられる。サウナは薪ストーブで温度調節ができ、水着で利用OK。サウナ初心者でも気軽に利用できるのが魅力だ。
さらに考えたのが、このサウナ自体を販売することだという。町内の祭りや観光ツアーなどで体験会を行いながら、移動式サウナの販売を告知。入札を行い、結果的に地元の観光協会が約930万円で落札した。売却金は、高齢者福祉政策のための基金に積み立てている。「町立病院の存続をはじめ、“誰一人取り残さない”取り組みに寄与しています」と鈴木さん。観光協会の所有となった移動式サウナは、今後、町内はもちろん町外での活動も予定している。まち全体で、サウナ×観光、サウナ×健康、サウナ×スポーツなど、色々な形での魅力発信を目指すという。
▲西山杉を使い、木のぬくもりに包まれた移動式のサウナ。
西川町 かせぐ課 NFTサウナ係 兼 観光課 観光施設係
鈴木 悠史(すずき ゆうし)さん
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