ジチタイワークス

兵庫県丹波篠山市

“My助産師”が妊婦一人ひとりを妊娠から産後まで継続的にケア。

※下記はジチタイワークスVol.28(2023年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

丹波篠山市では、令和2年度に「My助産師ステーション」を立ち上げ、My助産師が妊産婦の産前産後をサポートしている。この取り組みは、医師不足などにより市の中核病院が、突然お産を休止したことがきっかけだった。市内で出産ができる産科は診療所1カ所のみとなり、市民からは不安の声が上がったという。

危機感を覚えた市長が自らリーダーシップをとり、検討会を開いて議論を重ねた。妊婦にとって“本当に大事なこと・必要なこと”を徹底的に話し合って全国の自治体に先駆けてMy助産師制度が生まれた。

対象は、市内の全ての妊産婦。母子健康手帳を交付する際に助産師との面談で、母親となる心構えや生活の変容などを助言するこの制度を説明。市民からの反響は大きく、制度開始直後から高い利用率となった。今年度3カ月は約80%にのぼっているという。

My助産師は、妊娠中期と後期に各1回、妊婦と面談。抱えている不安や生活状況など、平均1時間、時には2時間かけて妊婦の心に寄り添う。必要に応じて病院や保健師とも連携をとりながらサポート。また、出産後も引き続き同じ助産師が、赤ちゃん訪問や授乳・卒乳への相談などのケアを行うという。自身も保健師である堂東さんは「助産師や関わる専門職がチームとなり、安心して出産・子育てができるまちとして定着させていきたいですね」と熱く語る。

出産後の赤ちゃん訪問。育児相談や授乳指導も行う。

丹波篠山市 保健福祉部 健康課
課長 堂東 美穂(どうとう みほ)さん

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