平成28(2016)年7月より、福岡県北九州市役所が開始した「コスプレ観光PR」。
「バナナ姫ルナ」の姿に扮して広報活動に携わり、平成29(2017)年度末に惜しまれつつも引退した井上 純子さんに話を聞いた。
※下記はジチタイワークスVol.2(2018年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
これまでの、法被やポロシャツを着てのプロモーション活動では、市民のみなさんに足を止めてもらえませんでした。「他の自治体より目立たなくては」と始めたのがこの活動です。
北九州市には「漫画ミュージアム」や大型商業施設「あるあるCity」もあり、ポップカルチャーの街としてのコンテンツが充実しています。私自身がハロウィンイベントでの仮装経験もあることから、門司港バナナのPRキャラクター「バナナ姫ルナ」のコスプレをしての広報活動を考えつきました。話題性があり、市の魅力を発信するのに効果的だと思ったのです。
キャラクターの活用方法はさまざまに考えられますが、“観光PR”という目的から外れたことはありません。職員が掲載されることは珍しいスポーツ新聞やプロモーション動画への出演でも、観光情報を紹介しています。バナナ姫ルナは“興味をもってもらうツール”なのです。
目的意識を持ち相手のニーズを考える
WEB上で掲示板サイトやまとめ記事に登場することも多々あり、常に自ら内容を確認していました。イベントの来場者だけでなく、WEBユーザーの反応もチェックすることで、相手のニーズや自分の評価を把握することができ、次のパフォーマンスに生かされます。
注目されるには「目的意識」と「相手のニーズ」が大事。“自分にできることを惜しまない”姿勢が、伝わる・印象に残るプロモーションになります。
PROFILE
2017年度まで北九州市観光課で「バナナ姫ルナ」として広報活動に勤しむ。「こくらハロウィン2015仮装コンテスト」でグランプリを受賞