※下記はジチタイワークスVol.34(2024年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
長井市では「NTT東日本」と連携し、令和4年3月にスマホで買い物ができる無人店舗※「スマートストア」をオープン。市庁舎と伊佐沢地区の2カ所で営業している。その背景には、商店の撤退や人口減少による労働力不足といった小規模地方都市の厳しい状況がある。特に山あいにある伊佐沢地区は山越えしなければ店がなく、地区における買い物機能の提供と維持が課題だった。一方で市庁舎は駅と直結しているため、市役所の閉庁日や早朝・夜間の利用客も多い。店舗が無人となる時間帯にも利用でき、持続可能な店舗運営につながっている。
※市庁舎の店舗のみ平日昼間は有人で営業
店舗の利用方法は簡単。スマホに入れた専用アプリを起動し、二次元コードをかざして入店。スマホで購入したい商品のバーコードを読み取り、キャッシュレスで決済する。
運営開始前には、伊佐沢地区で高齢者を対象とした利用方法の説明会を実施。店内には、併設のコミュニティセンターにつながるインターホンを設置し、問い合わせに対応できるようにしている。「買い物が便利になったという声も届いていますし、70歳以上の方の利用実績もあります」と佐藤さん。次の展開は、モバイルオーダーシステムの導入。店舗にない商品でもスマホで注文し、後日、商品を店舗で受け取ることができるように準備中だという。これからの店舗運営に注目したい。
▲スマホを持たない人でも貸し出し用スマホで入店が可能。
長井市 総合政策課 デジタル推進室
佐藤 拓磨(さとう たくま)さん