ジチタイワークス

和歌山県紀の川市

「返礼品Gメン」と呼ばれる職員が、ふるさと納税の返礼品を覆面調査。

※下記はジチタイワークスVol.32(2024年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

紀の川市では、市職員が寄附者を装い、ふるさと納税返礼品の抜き打ち調査を開始。「返礼品Gメン」と呼ばれ、大きな反響を呼んでいるという。

桃の名産地で、寄附額の約9割を果物が占める同市。きっかけは、寄附の増加に伴う苦情の急増だった。平成31年度に寄附件数が前年度の約2,500件から10倍となり、令和3年度には6万件を超えた。生産者や果物を扱う業者だけでなく、新たな仕入れ業者も参入。苦情は、年間約150件にのぼったという。

そこで市は、令和4年度に独自ルールを設定。仕入れ業者には生産者からの同意書を提出してもらい、仕入れ先を把握。書類の偽造にも目を光らせているそうだ。さらに農協などと協定を結び、覆面調査を開始。梱包状況・同梱物・サイト表示との差の、3項目(13細目)で評価する。食味は参考値として評価するのだが、実は、苦情の多くは食べ頃の案内不足が要因で、実際にはおいしい桃だったという。

覆面調査の実施に、寄附者からの応援コメントや、生産者から“やりがいがある”という感謝の声が届く。令和6年度から事業者へのフィードバックを含めた本格実施を予定しているそうだ。「当市の果物はすごくおいしいんです。今以上にそのよさを発信していきたいと思っています」と西川さんは力を込める。

よい点も改善点も意見交換。調査といえども、明るい雰囲気で行っている。

紀の川市 企画部 地域創生課
西川 昌克(にしかわ まさかつ)さん

 

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