令和5年、豊中市に入庁したばかりのフレッシュな橘田さん。入庁前に実行委員として参加した福祉のイベントがきっかけで「豊中市のために働きたい」と就職先の第一志望に。所属先で多文化共生に携わる傍ら、入庁後もプライベートで実行委員を続け、多くの学びを得ているという。
※下記はジチタイワークスVol.31(2024年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
大阪府豊中市
市民協働部 人権政策課
橘田 さつき(きつだ さつき)さん( 入庁1年目)
「いきてゆくフェス」は、市と介護保険事業者連絡会の共催で20年ほど続けてきたイベントをリニューアルしたもの。「商店街に高齢者の写真や川柳が並び、子どもから高齢者まで多くの人の笑顔があふれて素敵なんです」と橘田さん。
市の魅力をイベントで体感。
福井県出身ですが、大学生活を送った大阪で、市民に身近な公務員になりたいと思うようになりました。採用試験を受ける前の説明会を訪れた際に、豊中市で「いきてゆくフェス」の実行委員を募集していると知り、興味をもったのです。まわりの人と協力して一つの企画をつくり上げていくことが好きだった私は、思い切って実行委員に応募。これが転機となりました。
このフェスは福祉と介護に触れて学べる、市の一大イベント。毎年10月に地域の施設や商店街などを使って開催されます。公募で集まった実行委員約70人がグループに分かれ、5月から会議を重ねてイベントをつくり上げます。会議は平日の夜で、当時、福井の実家に暮らしていた私は特急で2時間半かけて会議に行き、泊まることも。実行委員の皆さんは温かくて、自分の愛する市に貢献したいという思いが強い人ばかりです。
当日、私のグループは「おじぃのすべってもいい話」を担当。参加者がサイコロを振って出たテーマの話を披露するという新しいコンテンツです。そのとき出たテーマは”これだけはやっておいた方がいいと思うこと“と”一番感謝していること“。人生の先輩から聞く話はとても好評で、会場には多くの市民が集まりました。私はすっかり豊中市に愛着が湧き、第一志望になったのです。
▲橘田さんが司会を務めた「おじぃのすべってもいい話」。
地域とともに楽しい企画を。
令和5年に念願かなって入庁。多文化共生係で外国人の支援に携わっています。高校2年のときにカンボジアでボランティア活動を経験した私にとって、やりがいのある仕事です。
仕事の傍ら、今年度も実行委員を継続し、スポーツ担当になりました。意見を出し合った結果、介護施設対抗で「棒サッカー」を開催することに。長方形のコートを挟む形で向かい合って座り、棒でボールを打ち合いゴールを目指す、高齢者でも取り組みやすい競技です。当日は、仲間意識が芽生え、椅子から立ち上がって喜んだり、飛び入り参加を希望する人が多数いたりと大盛り上がり。ほかにも多彩な企画を楽しむ姿が見られ、1日のフェス参加者は1400人を超えました。
実行委員には10代から80代まで多様な年代や職種の人がいて、皆さんの知恵や活力に刺激を受けました。1人よりもみんなで考えると数々のアイデアが出てきて、よりよいものがつくれると実感。実行委員も参加者もイキイキしていて、挑戦には年齢や状況は関係なく、自分の気持ち次第だと気づきました。私も挑戦を恐れず、行き詰まったときは突破口を探そうと思います。とはいえまだ入庁1年目で、目の前の仕事をこなすので精いっぱい。多角的な視点を培い、いつか地域を巻き込んだイベントをつくってみたいです。
■ いきてゆくフェスHPはこちら
■ 豊中市多文化共生指針はこちら
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