※下記はジチタイワークスVol.26(2023年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
少子化が進む昨今、子育てに対する様々な施策を展開している宮城県。“夫婦で子育てに協力するのはもちろん、共働き世帯の増加により、祖父母も積極的に孫の育児に関わって、子育て世代を支援する必要があるのではないか”。庁内で出たそんな意見から生まれたのが、全国初となる「孫休暇」だ。
職員に子どもが生まれた際、父親が取得できる「出産補助休暇」「育児参加休暇」の対象を祖父母にも拡大した。出産補助休暇は、出産にかかる入院日から産後2週間までのうちに2日、育児参加休暇は、出産予定日の8週間前から産後1年の間に5日、計7日間の有給休暇を取ることができる制度だ。
令和5年1月より開始し、2月末までに6人の職員が計11回取得。庁内では“子育てへの意識が高まった”という意見も多いという。「この取り組みが、庁内だけでなく民間企業やほかの自治体にも波及していくことで、県全体、日本全体、ひいては社会全体で子育てを支えていくことを目指しています」と佐藤さん。また、孫休暇を取得する年代は、60代前後で管理職に就く職員も多い。
「役職をもつ年長の立場の職員が率先して休暇を取ることで、若い世代の職員も休みを取りやすくなると考えています。より風通しの良い職場にしていきたいですね」と期待を込める。
宮城県 総務部 人事課
佐藤 誠(さとう まこと)さん