※下記はジチタイワークスVol.24(2023年2月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
近年、SNSの普及により生活が便利になる反面、誹謗中傷もあふれている。そこで多可町では、町議会と商工会で意見交換会を実施。まちの人を元気にしたいという思いで、1日1回、“誰かを褒める”ことを推奨する「多可町一日ひと褒め条例」を制定し、平成31年1月1日から施行している。
「当初は、“照れくさい” “どう褒めたらいいか分からない”と戸惑いの声もありましたが、“条例で決まっていることだから”というのが照れ隠しになり、褒めやすくなったと言われます」と話すのは、議長を務める笹倉さん。
小学校では、テストを返す際に褒めるようにしたところ、7割近くの子どもの成績が上がったという事例もあるそう。高齢者グループでは、“一日ひと褒め”をテーマにした川柳を募集。240点もの作品が集まり、優秀作品を議会だよりに掲載した。庁舎の懸垂幕には「一日ひと褒め条例のまち」と掲げ、庁内のあちらこちらに卓上POPを配置。また、町内の企業からは、自社でのぼりをつくって設置しようという話も上がっているそうだ。
懸垂幕や卓上POPで条例の浸透を図っている。
「人を褒めると、褒めた人も褒められた人も幸せな気持ちになります。ドーパミンが増加し脳が活性化するというデータもあるようです。ぜひ皆さんも“一日ひと褒め”を実践してみてください」と、朗らかな笑顔で勧めてくれた。
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