※下記はジチタイワークスVol.35(2024年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
枚方市では、平成17年度よりモビリティ・マネジメント活動※に取り組み、公共交通の利用促進に力を入れてきた。毎年、市内に転入してくる全世帯に「ひらかた交通タウンマップ」を配布。マップを利用したイベント「バス!のってスタンプラリー」も継続実施しているという。
平成28年度にはマップに加え、市が大阪府の支援事業をもとに「ひらかた交通すごろく」を制作した。車やバスの移動を疑似体験し、利便性や渋滞との関係を体感できる。参加対象は、小学校3年生以上。学校で取り入れやすいよう、プレー時間は授業1コマ内を想定したという。デザインにも工夫を凝らし、市の地形に合わせてマスをつくり、市内の河川や名勝地などを取り入れた。マスに止まって引く「学びカード」には車とバスがあり、それぞれのメリット・デメリットが記載されている。内容を読み上げて共有することで、みんなで学習できる仕組みだ。
「バス停まで歩くことで運動にもなるし、環境に優しいバスを利用しよう。荷物が多いときは車で行こう、など自発的に移動手段を賢く選び、行動するきっかけになってくれたらうれしいです」と佐々木さん。子どもの頃から公共交通に慣れ親しむことで、身近な存在として感じてほしいと力を込める。
※過度な自動車利用から公共交通などを適度に利用する状態を目指すこと
▲市役所に常時設置。市のイベントでも活用している。
枚方市 土木部 交通対策課
佐々木 麻奈(ささき まな)さん