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【﨑田恭平リーダー育成塾】成功の法則、負けない心。Vol.8

若手の職員さんが抱える日々の悩みを、元・県庁職員でもあった﨑田さんが全力で解決へと導きます!

Vol.8 今回の悩める相手

業務のDXについて必要性や利便性は分かるものの、どうしても受け身になってしまい、ついていけていない気がしています。

変化することを面倒と思わずに、業務がラクになる方法を探して。

取りかかりにくいと感じるなら、まず“DXの3段階”を知ろう。

“DX”と聞いて、分かるようで分からないと思っている方は結構多いのではないでしょうか。最近では多くの役所で「DX推進課」といった部署が新設されています。

まず、DXの前提の話ですが、紙をWordやExcel、PDFにして、メールでやりとりをするというだけはDXではなく“IT化”です。業務をもっと効率化し、職員の負担が減るところまで落とし込まれ、住民の行政手続きがスマホやパソコンでできるようになった段階に進んで初めてDXといえます。

そして、DXには3段階あります。第1段階が役所内部業務。第2段階が住民の行政手続き関係。最終の第3段階は、例えば1人暮らしの高齢者を自宅で見守るICTの仕組みを介護の現場に活用するなど、地域社会が便利になるところまで進んだDXです。

しかし、現状は多くが第2段階(住民の行政手続き)からスタートしていて、役所内部の業務効率化を本格的に始めているところは少ないのではないでしょうか。その理由は、率直に言うと“慣れているやり方を変えるのが面倒だから”、“今のままでも特に困っていないから”、という心理があると思います。

業務の根本的な省力化の目的は人にしかできないことへの注力。

自治体の資源は職員という“人”だからこそ、人にしかできない業務にもっと注力すべきだと思います。そのためにはDXに真剣に取り組み、業務の根本的な省力化が図れると良いはずです。民間企業の世界では競争が厳しいので、変わるべきところで変われなければ取り残されてしまいます。そのため、DXの波をうまく取り入れ、様々なサービスが生まれているのです。

大事な視点は、“民間の良いシステムを行政の中にカスタマイズする”という考え方です。自分の机だけで考えていても難しいため、もっと高くアンテナを広げて、様々な情報に触れていきましょう。便利なDXはたくさんあるはずです。パッと見た感じでは違うものでも、うまくカスタマイズできるかどうかは 、まさに職員の腕次第だと思います。

そして、今の仕事のやり方を変えるのは面倒だと思ってしまう意識をどう乗り越えるかが、実は最も重要なポイントです。人にしかできないことにもっと注力し、行政もレベルを上げていかねば、住民から必要とされる役所にはなりません。転換期の今、奮起する公務員の皆さんに期待したいと思います。

日々の業務を適切に見直すには?

1.部署異動したら課題を記録しよう
慣れて感覚が薄れる前に、改善できそうだと思うことをメモしておこう。

2.ほかの自治体の良い進め方を知る
進んだ取り組みをしている自治体はたくさん。他事例を調べて参考にして。

3.民間との交流が業務改善のヒント
民間の物事の捉え方などを知ることが、自分の業務を違う方向から見る機会に。

専用サイトはこちらから

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