※下記はジチタイワークスVol.33（2024年8月発行）から抜粋し、記事は取材時のものです。
阿南市 公共建築課 公共施設マネジメント室
中西 康（なかにし こう）さん
公共施設の有効活用を目指して市場調査を続けてきたという阿南市。民間の事業者が公共施設を使った事業をお試しで行う「トライアル・サウンディング」を通して、様々な事業者とつながりを築いてきた。それらを具体的に事業化するために、令和5年度より「阿南市民間提案制度」を開始。その中から生まれたのが「夕暮市場」だ。
庁舎を使って平日の夕方にマーケットを開く取り組みで、令和5年7月より毎月第1水曜日の定期開催を続けている。フードなどの出店のほか、季節に応じたイベントも実施。ブースづくりや運営には、官民だけではなく地元の高専の学生なども参加している。「子ども店長による駄菓子屋さん」や、「学生ラップバトル」など、毎回新たな企画も生まれているという。
夕方には子ども連れや学生、夜は仕事帰りの人々など、時間帯によって客層が変わりながら、にぎわいを見せる。市役所で開催される前代未聞の取り組みに、当初はクレームもあったそうだ。しかし今では、“毎月楽しみ”“市役所に親しみが湧き、訪れやすくなった”など、喜びの声が多い。「周辺の公園や商店街などにもにぎわいを広げており、今後も官民を越えて取り組んでいきたい」と中西さんは意気込む。
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