ジチタイワークス

青森県三沢市

移住相談を、AIがLINEで自動回答!MISAWA式移住相談事業

電話やメールにより行っていた希望者との移住相談を、AIがLINEで自動回答している。
「仕事」、「子育て」といったキーワードに対して、 AIがデータベースから、自動判別して返答する。
システム開発と移住促進マスコットキャラクターデザインは、それぞれ三沢市出身のUターン起業者が担当している。

※本記事は愛媛県主催の「行革甲子園2022」の応募事例から作成しており、本記事の内容はすべて「行革甲子園」応募時のもので、現在とは異なる場合があります。

背景・目的

ホームページや首都圏での相談会などで移住情報を発信していたが、コロナ禍の影響で首都圏からの移住者獲得を目的とした相談会・イベントの実施は難しくなった。
相談会・イベント来場者を移住者として獲得できたケースはまれだったため、新たな取り組みを検討していた。
多くの方が利用しているLINEを活用することで、移住相談に対するハードルを下げる。
希望者の「ちょっと、聞きたい」を即時にやわらかい言葉で自動回答することで、距離を縮め、関係人口として取り込み、段階的に移住につなげたい。

 

取り組み事例 「MISAWA式移住相談事業」

関連記事 | 移住×LINE 広がる移住の輪

 

取り組み期間

令和2年度~

 

取り組みの内容

相談会や市役所にいくほどではないが、「ちょっと聞いてみたい」という人をカバー
幅広い年齢層に広く普及しているLINEを活用 ・質問にはデータベースをもとに、「子育て」「仕事」「気候」などのキーワードを判別し、AIが返答。
LINEでのやりとりはデータベースに保存され、AIの知識として蓄積されていく。
自動回答できなかった質問には、市職員が手動で回答し、データベースに保存・更新することで、次回以降はAIが回答するようになる。
LINEアカウント、AI‐botの管理といった専門的な部分のサポートは前述のUターン起業者が行っている。

 

取り組みを進めていく中での課題・問題点(苦労した点)

AI学習のための想定問答作成
公的機関としてのLINE運用の在り方
「移住相談」に係る質問は多岐にわたり、想定問答作成に多くの時間と労力を費やした。
AIの判別基準を予測することは非常に難しく、同じ意味の言葉でも表現が異なると自動回答にずれが生じることがある。

 

特徴(独自性・新規性・工夫した点)

AIによる自動回答とすることで移住相談に24時間対応可能
自動回答できない場合、ユーザーに待ってほしい旨のメッセージと画像を送信して、市職員に未回答であることがメールで通知される。
システム開発から運営まで全て三沢市出身者が起業した市内の企業で行っている。

 

効果・費用

質問数:370件、登録者数:139(R5.5.19現在)
ランニングコスト 264,000円/年
 システム利用料(11,000円/月×12) + 運用サポート(11,000円/月×12)
LINEをきっかけに実際に移住相談イベントへ参加する登録者が見受けられた。
夜間や休日など閉庁時間に質問を受けることが多い。

 

今後の予定・構想

蓄積されたデータベースを活用し、当市移住希望者のニーズを踏まえた政策立案を行っていきたい。

 

他団体へのアドバイス

「餅は餅屋」

 

【行革甲子園】全国の自治体の創意工夫あふれる取り組みを紹介! 記事一覧

このページをシェアする
  1. TOP
  2. 移住相談を、AIがLINEで自動回答!MISAWA式移住相談事業