※下記はジチタイワークスVol.13(2021年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
明石市では、誰もがコミュニケーションを取りやすいまちを目指し、市内の団体や個人からヒアリングした事例などを参考にして、平成27年に「手話言語障害者コミュニケーション条例」、翌年には「障害者配慮条例」を制定した。
こうした動きに共鳴した日本財団が同市に提供し、あかし市民広場に設置されたのが「手話フォン」だ。
使い方は、通話先の番号を画面上でタップし「市役所に電話したい」と要件を伝える。その上で、手話のできるオペレーターを通じて通話先とコミュニケーションするという流れで、日本財団の「電話リレーサービス」が活用されている。利用者からは好評で、「メールやFAXのようなタイムラグがなく、すぐに意志疎通ができて助かる」といった声が寄せられているという。
なお、電話リレーサービスは、令和3年度に公共サービスとしてスタートする予定であり、「今後の動向を見守りつつ、必要なものを必要な人に届け、誰もが安心して暮らせるインクルーシブなまちづくりを進めていきたい」と同市の担当者。現在、羽田空港など国内6カ所に設置されている手話フォン、今後の広まりにも注目したい。