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適材適所の文字起こし活用で、クリエイティブな時間を創出する。

要約・字幕表示も可能なAI文字起こしソリューション
DX推進の機運の高まりとともに広まっている“文字起こしツール”の活用。AIの進化もあり、様々なサービスが登場する中、佐伯市では特性の異なる複数のツールを活用し、庁内各部署で改革を進めているという。
※下記はジチタイワークスVol.44(2026年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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佐伯市
総務部 情報推進課
副主幹 木村 順一(きむら じゅんいち)さん
議会事務改善の最適解を模索し、庁内ニーズに合わせてツールを調整。
同市が文字起こしツールの活用を始めたのは平成28年。比較的早い時期の導入だが、その理由について、「議会に関わる議事録作成の負担が課題になっていました」と木村さんは語る。「議会議事録だけでなく、委員会でも会議録が必要で、職員の超過勤務が慢性化していたのです」。
課題の解決に向けて導入したのが、「アドバンスト・メディア」のクラウド型AI文字起こしツールだ。官公庁向けの音声認識エンジンを搭載した文字起こし性能により、議事録作成の時間が大幅に短縮されたという。手応えを得て活用を続け、数年が経った頃、議会事務局から“会議の場でリアルタイムに文字起こしがしたい”というニーズが出てきた。「同社のツールに詳しいパートナー企業に相談したところ、“インターネットを介さないスタンドアローン型の文字起こしツールなら、リアルタイム処理が可能”との提案が。ツールを切り替え、議会事務局のニーズに応えることができました」。
全庁展開で多くの職員に喜ばれ、庁内の口コミでも活用が広がる。
一方、同市では令和5年、情報推進課内にDX推進係が発足。業務改革を本格化させる中で、文字起こしツールの全庁展開が検討された。「スタンドアローン型は、USBキーをパソコンに挿してライセンス認証をする方式です。ネットワーク接続が不要なのでセキュリティ面でも安心感があるのですが、使える台数が限られるという課題が。そこで、再度パートナー企業に相談しました」。
提案されたのは、クラウド型とスタンドアローン型の併用プラン。クラウド型は1,000アカウントまで発行できるため、全庁展開にはうってつけだ。令和6年にプラン変更を行い、活用を加速させた。「議会だけでなく、庁内会議や事業者との会議などで重宝されています。職員同士の口コミで、利用者は順調に増加中です。市内に8カ所ある振興局へのアカウント配布も容易ですね。住民面談などでセンシティブな情報を扱う福祉部門には、スタンドアローン型のUSBキーを渡して使ってもらっています」。
さらに、令和7年にはクラウド型でもリアルタイム文字起こしが可能になったと案内があった。また、両ツールにAI要約機能が搭載され、活用の幅が広がったという。「例えば、来庁者が方言で話すと一部の文字起こしが難しくなるケースもありますが、要約ならその影響も抑えられそうです。当市ではDX推進担当の人数が少なく、新機能などを迅速に把握するのは難しいのが実情。パートナー企業から、案内や詳細説明をもらえるのは助かります」。

官民連携で職員をラクにして、住民満足度も向上させる。
こうした展開を経て、文字起こしツールの活用効果は着実に増していった。クラウド型だけを見ても、手作業での文字起こしと比べて年間約2,300時間の短縮という試算が出ているそうだ。創出された時間で、職員はよりクリエイティブな業務に向き合うことができるだろう。「DX推進の中で、文字起こしは効果を実感しやすいツールの一つです。現在はセキュリティポリシーを見直している最中なのでクラウド型のAI要約利用に制限がありますが、ポリシー改定が進めば、さらなる効果が見込めます」と期待を込める。
また、令和7年度からは会話の字幕表示システムも導入し、来庁者とのコミュニケーション改善を目指しているという。「聴覚に困難を抱えている人が来庁された際に喜ばれています。視覚を含めた対話で、認識のズレも回避できているようです」。
進化の速いデジタル分野において、最適な手法を選びつづけるのは容易ではないが、こうした点で、パートナー企業の存在は心強いと木村さん。「業務別の活用アドバイスや新機能の提案、他自治体の事例紹介などをもらいながら、ともに走ってきました。今後も連携を強化し、効果を高めていきます」。

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