ジチタイワークス

愛媛県松山市

官民連携で働き方改革を推進!(まつやま働き方改革推進プロジェクト)

取組概要

・サービス業をはじめとした市内企業等の働き方改革を促進し、「働き方改革先進都市まつやま」の実現を目指し、働き方改革のトップランナーであるサイボウズ㈱と連携協定を締結。

・松山商工会議所とNPO法人ワークライフ・コラボも参画し、「まつやま働き方改革推進会議」を立ち上げ、官民連携体制のもと、市内の企業・個人事業主等と多様な働き方の促進やICTを活用した業務効率化などを推進。

・プロジェクトは4つの柱で構成。
1.普及・啓発
働き方改革の本質を知ってもらうシンポジウム等の開催
2.働き方改革のコミュニティ活動
共に行動する「まつやまワークワク部」の企画・運営
3.モデル企業づくり
6ヶ月間のコンサルティングを通じて実際に働き方改革に取り組む企業を支援
4.多様な働き方の促進
経営者が多様な働き方について、学び体感する機会を提供

☆まつやま働き方改革推進会議が目指す「働き方改革」とは、
①経営者にとっては利益が上がり、
②働く人たちにとっては楽しく働ける環境ができ、
③会社にとっては魅力が高まって人が集まる
『三方良し』の働き方改革

取組期間

平成29年10月~(継続中)

※本記事は愛媛県主催の「行革甲子園2020」の応募事例から作成しており、本記事の内容はすべて「行革甲子園」応募時のもので、現在とは異なる場合があります。

背景・目的

・労働力人口の減少
市内の生産年齢人口が、今後20年間で約7万人減少

・市内企業の人手不足
4割以上の中小企業が「人手不足」を経営課題と認識

・働き方改革関連法の施行
残業上限規制や有給休暇取得向上など

☆これまでと同じ環境が続かない現状を踏まえ、規制等による受け身の「やらされる改革」ではなく、
ピンチをチャンスに捉えて「前向きな改革」を推進

取組の具体的内容

【まつやま働き方改革シンポジウム】<市>

働き方改革の本質を知ってもらう機会の提供
・パネルディスカッション
(市長、サイボウズ青野社長、総務省総括審議官など)
・市内企業による働き方改革の事例発表
「G20愛媛・松山労働雇用大臣会合」のプレイベント開催
(令和元年度)
・3テーマ(女性活躍・テレワーク・企業風土)で分科会
(令和元年度)

【まつやまワークワク部】<ワークライフ・コラボ>

部員それぞれがアクションを起こしていくコミュニティ
・「まつやま版働き方改革ハンドブック」作成
部員が約1年かけてアイデアソン、ワークショップ、職場での実践、結果発表を通じて制作

【まつやま働き方改革認定企業】<サイボウズ、ワークライフ・コラボ>

積極的に働き方改革を進めたい市内企業に対し、チャレンジ企業として6ヶ月間のコンサルティングでサイボウズ流の働き方改革を学び、自らが進めていける企業を認定する制度。市内企業が変わっていく姿を発信することで、働き方改革を身近なものとしてもらう。
認定企業:クリーニング店、洋菓子店、NPO法人(障がい者就労支援)

【特別広報番組】<市>

①テレビ番組:松山の『働く』が変わる時!
チャレンジ企業やまつやまワークワク部の取組み、シンポジウムの様子、多様な働き方を実践している人など、ドキュメンタリー映像で身近で起こっている働き方改革の事例を分かりやすく紹介(15分×4週間放送)

 

②ラジオ番組:おいでや!まつやまワークワク部!
まつやまワークワク部員や企業経営者等に出演してもらい、働き方改革の必要性や実際のユニークな取組み等を紹介(毎週木曜日放送)

☆様々な取組みを通じて「働き方改革」を自分ゴトに捉えてもらう!

特徴(独自性・新規性・工夫した点)

・施策の検討や実施を主体的に取り組んでもらえる民間企業や団体等のみをメンバーにすることで、代表者をあえて置かなくてもそれぞれの強みを生かす体制づくりを行った。

・リアルに集まる会議は月1回程度に限られることから、ICTツールを活用することで、タスク管理や情報共有、議論等をバーチャル空間で随時行うことによって効率的でスピード感ある運営を行っている。また、リアルに集まる会議では、ICTツールを使って情報をモニターに映すことでペーパーレスを徹底しているほか、組織や場所が異なることからテレビ会議を積極的に活用している。

・働き方改革を『自分ゴト』として考えて実践してもらうため、「まつやまワークワク部」への入部は有償(部費として年1万円)としているほか、コンサルティングを受けるチャレンジ企業も有償(サイボウズ、ワークライフ・コラボとの三者契約)としている。
※これらの取組みには市の負担金を投入していない。

取組の効果・費用

・まつやま働き方改革認定企業:3社
経営者自らが変わり、コンサルティング終了後も様々な改革を実践するモデル企業を創出。
効果:過去最高売上を全店達成、求人への応募が前年比4倍増、有給休暇取得率の向上等

・「まつやまワークワク部」への参加人数:延べ100人以上
働き方改革を『自分ゴト』として捉えて行動する人を創出。

☆官民連携で実施 ⇒ 市の負担削減(予算、人役)

取組を進めていく中での課題・問題点(苦労した点)

・企業風土やスピード感の異なる組織が集まって取り組んでいるため、役割分担や情報共有などを徹底することが必要。

・ICTツールの活用等により、共有や協議などにかかる時間を短縮することで、意思決定を早くすることができた。

今後の予定・構想

「働き方改革」は息の長い取組みが必要なため、協定期間終了後もコミュニティ活動などが継続していく環境づくりが求められる。

他団体へのアドバイス

・民間企業など行政以外の多様なプレイヤーと連携し、それぞれが持つ長所を生かすための工夫を行うことで、予算や人役が十分ではなくとも事業を展開することができる。

・テレビやラジオを使った周知啓発を行うことで、事業の見える化を行うことができ、市内企業等への横展開がしやすくなる。

・これまでのやり方にとらわれず、民間企業等が持つノウハウやツールを取り入れるなど、状況に応じた柔軟な対応が肝要。

取組について記載したホームページ

https://matsuyamawork.com
https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/hatarakikata/hatarakikata.html

問い合わせ先

愛媛県 松山市 地域経済課
電話番号 089-921-6710

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