ジチタイワークス

大分県国東市

【益戸 健吉さん】53歳で一念発起、税務改革と資金管理改革を実行

今回のあの人:大分県国東市役所 資金戦略専門員 益戸健吉さん
53歳で関西学院大学大学院に入学し、大分県国東市の税務改革や資金管理改 革に尽力した益戸健吉さん。改革と研究を統合してきた人生をインタビュー。
※下記はジチタイワークスVol.3(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 [提供] 大分県国東市役所

私が50代になったときに国東市は4町が合併したのですが、地域間対立が絶えず職場は荒れていました。たまたま受講した地方公会計セミナーで、大学教授から「自治体職員は経営の知識が足りない」と叱咤されたのを契機に「経営の勉強をして職場を変え たい」と思い大学院へ進学したのです。

他とのつながりを考え 生活者の視点で改革する

平日は仕事のため、休日に集中講義を受けられる関西学院大学大学院経営戦略研究科へ進学しました。金曜日の夜、大分・大阪間をフェリーで移動し、翌日授業を受けてその夜の便で大分へ戻る。これを修士課程の2年間続けたのです。当時は税務課長でしたが、合併による総合支所方式で税務業務が分断され、職員は過重な時間外勤務にさらされていました。

そこで 税務業務の統合と時間外勤務の削減に力を入れ、授業で得た知識を基に実現へと進め、それを修士論文にまとめたのです。その後、資金調達・運用および現金出納を包括的にとらえて、首長部局や公営企業を横断した資金管理改革の実行について博士論文にまとめています。どうしたら自治体がより良くなるのか。目の前の業務を改善するためには生活者の感覚を大切にし、全体をつなげて考えていくことで道が開けるのではないでしょうか。

PROFILE

早稲田大学卒。就職を機に地元・大分へ帰郷し、旧国東町役場に入職。関西大学大学院にて平成30(2018)年3月に博士号を取得。現在は資金戦略専門員として非常勤している。

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