異動を生かす働き方とは? 『公務員の「異動」の教科書』著者、堤直規さんの教える仕事術
第1回|上司との『人付き合い』
第2回|自治体の未来をつくる仕事術とは?
第3回|同僚との『人付き合い』
第4回|2部署目と3部署目以降の違いとは?
第5回|異動に備えて準備すべき引継ぎのコツとは?
第6回|失敗しない業務引継ぎの受け方とは?
第7回|異動はキャリアデザイン
第8回|一歩進んだOJTの受け方とは? ←今回はココ
※下記はジチタイワークスVol.9(2019年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
1.なぜ教えられたのにできないのか?
異動直後、ミスを繰り返した若手がいました。「教えられたとおりやったつもりなのですが」と言うのでよく話を聴いてみると、手順を一つ勘違いしていました。
東京都荒川都税事務所長の藤井朗さんは、OJTの効果を高めるために、OJT「4段階方式」を指導されています。①説明を受ける ②やって見せてもらう ③やってみるという通常の手順の②③の間に「理解した内容を確認する」を挟んでみましょう。
2.マニュアルを更新し、参考文献を読み込む!
業務を覚えながらマニュアルや引継書を更新していきましょう。その際には、①目的②根拠 ③手順 ④注意点 ⑤よくあるミス・主なトラブルとのその予防法及び対処法をまとめていきます。業務の基本はすべてマニュアルに結実していなければ、業務水準を一定に保てません。また、参考文献を最低でも3冊は読み込みましょう。参考文献の選び方も仕事力。デキる先輩を真似するといいです。
3 若手・中堅のための「攻めのOJT」
OJTは、どうしても指導者の力量に左右されます。しかし、新人ならともかく、若手・中堅ならば、指導者が仮に指導力不足でも業務をすぐにこなせるようになる必要があります。そのためには、その業務を担当するために必要な知識と技術は何か、それを1年間でどう身に付けるかを考えて「マイOJT計画」をつくることです。仮にその知識・技術のOJTがされなくても、自分から働きかけて学び、前倒しでマスターしていきましょう。
参考:『公務員の「異動」の教科書』p.66-74
筆者PROFILE
小金井市企画財政部行政経営担当課長 堤 直規
2017年に学陽書房から『公務員の「異動」の教科書』を刊行。若手からベテランまで役立つ引き継ぎの方法や仕事の作法などを解説する。
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