異動を生かす働き方とは? 『公務員の「異動」の教科書』著者、堤 直規さんの教える仕事術。
第1回|上司との『人付き合い』
第2回|自治体の未来をつくる仕事術とは?
第3回|同僚との『人付き合い』
第4回|2部署目と3部署目以降の違いとは? ←今回はココ
第5回|異動に備えて準備すべき引継ぎのコツとは?
第6回|失敗しない業務引継ぎの受け方とは?
第7回|異動はキャリアデザイン
第8回|一歩進んだOJTの受け方とは?
※下記はジチタイワークスVol.3(2018年10月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
1.能力と実績は経験年数に見合ってる?
「異動して半年だから業務はまだよくわからない」、そう言っている人が周りにいませんか? しかし、その職場に配属されて1年目であっても2部署目・3部署目ならば、入庁1年目の新人と同じ理屈は通りません。前部署での経験や入庁年数に応じてわかっているべきことがあり、求められるものは当然新人とは違ってきます。厄介なことに、それを具体的に明らかにした基準などはありません。「やるべきこと」を意識するのが出発点です。
2.2部署目=若手!成果にこだわる、自省する
仮に3年程度で異動するとすれば、2部署目は入庁4年目。教えられた作業を正しくこなすことが求められる新人と違い、メインプレーヤーとして自ら業務を工夫しつつ進めていくことが求められます。正確に大量の業務を処理すること、目標に向かってプロセスを改善しつつプロジェクトを推進すること、周囲と連携することを意識しましょう。教えてくれる人も減ってきます。できたこと・できなかったことを振り返る習慣が大事です。
3.3部署目=中堅へ! 業務とチームをリードする
3部署目ともなれば入庁して6年が経っています。自分の仕事で成果を上げるだけでなく、中堅として業務とチームをリードすることが求められるようになるでしょう(なかなか難しいですけど)。後輩を指導する役割も担うので、自分が担当する業務は倍速で処理できないと、業務と指導の両立は難しいものです。処理スピードに大きな差が出るのは、先取り・先読みによる着手の早さの違い。そこを磨いていきましょう!
参考:『公務員の「異動」の教科書』p.112-122
講師PROFILE
小金井市 企画財政部 行政経営担当課長 堤 直規
2017年に『公務員の「異動」の教科書』(学陽書房)を刊行。若手からベテラン まで役立つ引き継ぎの方法や仕事の作法などを解説する。
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