
全国の市区町村の創意工夫あふれる取り組みを表彰する、愛媛県主催の「行革甲子園」。7回目の開催となった令和6年の「行革甲子園2024」には、35都道府県の78市区町村から97事例もの応募があったという。今回はその中から、愛媛県松前町の「住民に優しいお悔やみ窓口の設置」を紹介する。
※本記事は愛媛県主催の「行革甲子園2024」の応募事例から作成しており、内容はすべて「行革甲子園」応募時のもので、現在とは異なる場合があります。
取り組み概要
死亡届受領後、必要情報を庁内でデータ共有することで、死亡後の手続きをワンストップ化させた。
手続人来庁後、1階フロアの一角で、安心感のある落ち着いた空間に設けられたお悔やみ窓口に案内。手続人は移動せず、関係課職員が死亡者に関連する手続きについて入れ替わり説明にいく。死亡手続に限った対応窓口であるため、詳細かつ丁寧に対応でき、手続人の負担軽減が図られており、好評をいただいている。
背景・目的
死亡後の手続きは記入も多くかつ複雑である。本取組前は、手続き人自らが移動しながら課単位で手続きを行っていたため、手続きが大量にある遺族に取っては負担が大きいものであった。同時期、議員の提案もあり関係各課と協議し、おくやみ窓口を設置することで手続き人の負担軽減を図った。
取り組みの具体的内容
特徴
お悔やみ窓口の場所については、プライバシーを考慮し、住民窓口からは少し離した場所とすることで、落ち着いた空間を目指した。
取り組みの効果・費用
・本取組により、移動することなく手続きが完了できるため、故人の手続きに来庁された遺族の方々に喜ばれた。
・住民の利便性と行政サービスの向上が図られた。
・新たな費用負担はなく、既存の机、椅子、パソコン等で対応した。
取り組みを進めていく中での課題・問題点
関係課(主に5課)との調整及びシステム構築協議は少し苦労したが、供用を開始するとスムーズにできた。
今後の予定・構想
継続して窓口を運営する。
他団体へのアドバイス
・死亡に関する手続き人の負担軽減と、職員の資質の向上が図れた。
・ゼロ予算であるため、財政負担がない。
・DXにより便利で効率的な世の中になりつつあるが、遺族の方々には寄り添った対面での説明が最も望まれていると感じます。