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【G-people:小林 愛実さん】対話を可視化することで人間関係や地域が豊かに。

タウンミーティングや庁内会議など、行政には多様な話し合いの場がある。しかし“説明したのに伝わっていない”“意見交換が深まらない”といった、意思疎通の難しさを感じることも多いのではないだろうか。新潟市(にいがたし)の小林さんは、地域や庁内での円滑なコミュニケーションを目指し、グラフィックレコーディングの普及に取り組んでいる。
※下記はジチタイワークスVol.43(2026年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。


新潟県新潟市
都市政策部
小林 愛実さん(入庁12年目)
「動けば結果が出ることの楽しさに気づき、地域のためにどんどん活動できるようになりました。一緒に活動してくれる仲間がいるからこそ、前向きに挑戦を続けられます」と小林さん。
絵と文字で対話を円滑に。
大学時代に専攻していた社会学でのフィールドワークをきっかけに、地域の人と関わることの面白さを実感しました。その経験を経て、住民と直接関わる仕事に魅力を感じ、入庁を決めたのです。現在は都市政策部で、地域を活性化するための業務に携わっています。グラフィックレコーディングを始めたのは、入庁4年目に派遣された勉強会で議事録を担当したことがきっかけです。その際、派遣先の担当者から「向いているよ」と声をかけてもらいました。
グラフィックレコーディングとは、会議や講演の内容を絵や文字で表現し、その場で可視化する手法です。書籍で基礎を学んだ上で、動画を見ながら練習したり、地域の話し合いの場などで実践したりと経験を積み、1年ほどで描けるようになりました。
令和5年12月には、この手法を普及するために団体を設立。団体のミッションは“分断や無関心を乗り越え、人と人とのコミュニケーションを豊かにする土壌を育む”こと。“分断”は先入観や意思疎通のちょっとしたすれ違いで起こるもので、“無関心”は知る機会がなく自分事として捉えられない状態を指します。絵や図を用いることで相互理解のハードルを下げ、話し合いの土台を整えるのが団体の目的です。また、人の思いを可視化することで共通認識が生まれて、人々の関係や地域がよりよくなっていくと信じています。
思いを共有して活動を推進。
団体の取り組みとして、月1回の勉強会や、出張グラフィックレコーディングを行っています。現在メンバーは50人になりました。学校や地域の団体、民間企業などから依頼を受けることも多く、様々な主体の活動をサポートしています。印象的なエピソードの一つは、高校生のプロジェクト発表会に招かれ、メンバー8人で手分けして取り組んだこと。発表後に壁に貼られた模造紙を見ながら高校生たちが語り合う姿がとてもうれしく、大きな手応えを感じました。“始めたばかりで、自分にはまだ難しい”と消極的だったメンバーが一緒に挑戦してくれたことも、うれしかったです。また、自治体主体のイベントや式典などにも関わる機会が増え、庁内外での活動の場が広がったと実感しています。
人が集まって対話する場において、絵や図などを通してプロセスや思いを共有することで共感が広がり、活動が前進する力になると思います。複雑な課題や多分野が絡み合うテーマを分かりやすく解きほぐし、新たな動きが生まれていく流れをつくっていきたいです。


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