公開日:
長期保存ができるようかんを地域のPRと備蓄品に活用。

オリジナルパッケージの備蓄ようかん
清水町では地域のPRを目的に、まちの記念式で来場者へ配布するノベルティに「えいようかん」のオリジナルパッケージ商品を取り入れた。常温で5年保存ができるため、防災備蓄品としても活用しているという。詳しい背景や経緯を聞いた。
※下記はジチタイワークスVol.41(2025年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[PR]井村屋株式会社

清水町
商工観光課
主事 青砥 悠賀(あおと ゆうが)さん
子どもから高齢者まで幅広く喜ばれ、常温保存ができる商品を探していた。
令和6年7月、渋沢栄一ゆかりの地として知られる同町では、新紙幣発行に合わせて記念式を実施した。式に向けて青砥さんは、来場者に配るノベルティの準備を担当。「記念となる催しなので、渋沢栄一がデザインされたグッズにしたいと考えていました。町内外から多くの人が訪れると想定され、地域をPRする絶好のチャンスでもあったのです。そのため、まずは特産品を使う案から検討しました。しかし、当町は酪農のまち。特産品は乳製品や加工肉が多く、冷蔵・冷凍での保存が必要になります。ノベルティとして使うには、保管場所の確保などに課題がありました」と振り返る。
そのような中、ジチタイワークスで「井村屋」のえいようかんを紹介する記事を見つけた。「ノベルティは、幅広い世代の人が楽しめて、持ち運びしやすいことを重視していました。食べ物だったら子どもや高齢者にも喜んでもらえますし、サイズも片手で持てるコンパクトさ。常温保存が可能な上、目的に合わせたデザインにできる点も魅力的でした」。記事を読んで、すぐに問い合わせをしたという。

目的に合わせたデザインで、多くの人へまちの魅力を届ける。
同商品は、1,000本以上の注文からオリジナルパッケージをつくることができ、訴求したい目的に合わせたデザインに仕上げられるという。「同社からもらったパッケージの展開図には、デザインできる範囲などが分かりやすく示されていました。そのおかげで、庁内で出来上がりのイメージを共有でき、課内のやりとりがスムーズに進みました」。
記念式に向けては、渋沢栄一をメインに据えたパッケージを作成。「当日、来場者へ配布すると、その場で食べる人が大勢いました。“おいしい”“懐かしい味がする”“清水町らしくていいね”などと声をかけてもらい、つくってよかったと思いました」。オリジナルのノベルティを用意した効果は大きかったようだ。1,000本を発注し、そのうち300本を来場者に配布。残りは、小・中学生のアイスホッケーチームが遠征に行く際の手土産などとして使われているそうだ。個包装で配りやすく、パッケージのデザインが会話の糸口になると、評判も上々だという。
また、同商品には3本入り・5本入りのタイプもある。同町でも記念式以外で活用できるように、酪農を連想させる乳牛、同町で盛んなアイスホッケーなど、まちを象徴する内容をイラストにして、3本入り・5本入りに組み合わせたそうだ。

防災備蓄品へ活用の幅を広げつつPRツールとしても使いつづける。
一方で、えいようかんを防災備蓄品として導入する自治体も多い。同町でも当初から、防災面での活用を視野に入れていたそうだ。「備蓄品の管理を行う総務課へえいようかんのことを伝えると、常温で5年保存ができるという管理のしやすさから、すぐに導入が決まりました」。そのためパッケージには、防災に関する工夫も凝らした。「側面には、防災情報メールの受け取りを登録できる二次元コードを載せました。また、裏面には防災クイズを印刷。ようかんを取り出すと答えが分かるしかけにして、見た人が楽しみながら防災意識を高められるようにしました」。
備蓄品としてだけでなく、地域のPRでも活用を続けていくという。令和6年に日高山脈の一部が国立公園に指定され、日高山脈の麓に位置する同町に、登山で訪れる人が増えているそうだ。「えいようかんは、1本でご飯小盛り1杯分のエネルギー補給が可能だといわれています。かつ、持ち運びがしやすい。携帯食にも適しているので、今後は登山者向けイベントなどを実施して、PRにつなげたいと思います」。
記念式をきっかけに生まれた一つのノベルティが、住民の安全を守る一助にもなる。同町の取り組みは、地域振興の新しい可能性を切り開いたともいえるだろう。
納品までの流れ
①問い合わせ・見積もり数量などを決定
1・3・5本入りがあり、1本の場合は、1,000本から発注できる。
②デザイン案の作成 ※約3週間~1カ月
デザインは井村屋に依頼するか、もち込みでもOK。


③デザイン決定 発注・入金
▼約2カ月(※)
④商品完成・納品
※下記は2カ月以上かかる可能性あり
・GW、お盆、年末年始を挟む場合
・防災の日の前後や、年度末に納品の場合
お問い合わせ
サービス提供元井村屋株式会社











