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【Be Unique】中学生が防災訓練のサポート役となり、地域と顔の見える関係を築く。

※下記はジチタイワークスVol.41(2025年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
毎年、各地区で総合防災訓練を行っている港区。その一つである港南会場では、平成22年から中学生が指導役となり訓練を実施している。きっかけは、以前から防災に力を入れていた港南中学校からの提案だった。災害発生時に、周囲の住民を助ける大きな即戦力として期待できるのが、若い世代。“地域の防災力を底上げするために、中学生を防災リーダーとして育成する訓練を行いたい”という内容だった。
中学校からの提案に、地域防災協議会「港南防災ネットワーク」が全面協力。消防署や消防団などとも連携し、総合防災訓練の1カ月前に、必要な知識を習得できるプレ防災訓練を、全校生徒に向けて行っている。本番当日は、初期消火や搬送の訓練、マンホールトイレの設置、避難所受付など15種ものブースを中学生が担当。地域住民や小学生に分かりやすく説明を行い、毎年約2500人が参加する。大規模マンションが多く、日常では近隣住民と接点をもつ機会が少ないという同区。「防災訓練を通して、中学生が地域の大人たちと顔の見える関係を築くことで、有事の際の連携にもつながる」と笠松さんは意義を語る。日頃から接点をつくることが、継続のカギ。今後も、地域への定着を図っていくそうだ。



















