人々が集まる公共施設などで 水素を利活用。もしものときは 避難所になります。
再生可能エネルギーと水から製造する水素は、CO2やNOx(窒素酸化物)を排出しないクリーンなエネルギーです。再エネ由来水素は地産地消・分散型エネルギーとし て、地域の生活と安心を支えます。
FCV・FCバスへの燃料供給のほか、EVの 充電、建物への電力・熱供給が可能です。 そして災害等の非常時には300人×3日 分のエネルギーを自立供給できる、まさに 「マルチな」ステーションです。
再エネ由来水素だけでFCV8台※が運用 でき、商用ステーション並みの急速充填 （約3分）が可能です。また、保安要員（有 資格者）の常駐管理が不要であり、運用コ ストの低減にもつながります。
導入には国の補助金制度が利用可能です。 民間企業等 導入までは東芝エネルギーシステムズがお手伝いいたします。
「H2Oneマルチステーション™」の導入が決定した福井県敦賀市。 同市役所企画政策部ふるさと創生課係長の前田修吾さんにインタビューしました。
敦賀港でのFCバス運行の様子。
敦賀市は持続可能な杜会を築く「地方創生」への取り組みとして、平成28（2016）年から「調和型水素社会形成 計画」の策定を進めてきました。そして今年3月、エネルギー多元化や新産業創出 につながる新技術の研究開発支援事業を公募したところ、東芝エネルギーシステムズから応募があり、「H 20neマルチス テーション」の導入が決定しました。今年8月には、敦賀市と東芝で水素のサプラ イチェーン構築に向けた基本協定も締結しています。
導入第1号ということもあり地元・全国計7社のメディアに取り上げられ、十分な手応えを感じています。 導入の決め手は、CO2フリーの地産 地消のエネルギーを創出できることでした。また、その水素エネルギーはFCVやFCバス、EVへの燃料充填だけでなく、 電力や熱の形で建物へも供給でき、つくったエネルギーを余すことなく活用できるので、FCV黎明期の地方都市において、導入リスクの面で安心材料となりまし た。再工ネ由来のクリーンな水素エネルギーから敦賀市のブランドイメージが描ければ、先見性のある企業の誘致や地域活性化も期待できます。
もともと、敦賀市を含む周辺地域には原子力発電所があります。エネルギーに対する市民のリテラシーの高さを、地域の強みとして活用できることも水素に着目した理由の一つです。民間企業と協力して事業を推進し、水素サプライチェーンを形成できるよう、まずは研究と検証、啓発を進めていきます。今回の協定締結は そのための大きな第一歩となりました。
今年4月には敦賀市内でFCバスの運行試験を実施するなど、導入に向けた準備や実証実験、導入後の活用に向けた検討を着々と進めています。 CO2フリーエネルギーがある都市は、 企業にとって魅力ある都市となります。 2050年を見据えて、敦賀港を活用した水素の輸入、送電線網を活用した水素発電といった可能性に向けてチャレンジ していきます。
敦賀市企画政策部 ふるさと創生課 係長前田 修吾さん
平成18（2006）年入庁。道路河川課、議会事務 局、宮城県石巻市派遣を経て平成28（2016）年 から政策推進課。機構改革で平成29（2017）年 に「ふるさと創生課」と名称変更。現在は水素社 会形成計画の策定と並行し、H2Oneマルチス テーションの活用について検討中。
サービス提供元東芝エネルギーシステムズ株式会社
