従来の職員採用試験の申込みは、郵送やパソコンからの電子申請で受け付けていました。しかし、郵送で届いた書類は、受験票等を作成するために職員が一つひとつ項目を確認しながらデータを入力しなければなりません。また、パソコンから申請された書類に関しても他課がシステムの管理を担当していたため様式の修正などに時間がかかり、システムの不具合等があってもすぐに対応できない課題がありました。
そこで職員採用試験の申込みを、担当課が直接管理できるシステムを利用するとともに、スマートフォンでも可能とするように改善。職員の作業効率を高め、受験生がいつでもどこでも簡単に申し込みができるようにと、既に導入している他の市での事例を参考にプロジェクトを進めました。
導入後初の実施となった平成30(2018)年5月には、郵送やパソコンでの申請も可とし、受験者に混乱を招かないよう柔軟に対応できる体制を整えました。「届いたファイルが開けない」などの想定外の不具合も発生しましたが、人事委員会事務局で直接管理できるシステムだったこともあり、比較的スムーズに対応できたといいます。
スマートフォンからの申込み対応前では全体の5割が電子申請だったのに対し、対応後は全体の6割が電子申請という結果となりました。職員の仕事も効率化が進み、申込み時期の残業時間を削減できました。
現状を把握し、その中でどのような対応ができるかを考え、システムができ上がったら細部まで検証し導入していく。あとは臨機応変に対応していくことがプロジェクトを成功に導くヒントだといいます。担当者は「今後は職員採用試験案内などに添付しているQRコードへの誘導など、スマートフォン申請の認知度を向上させていくとともに、受験者にとって申込みがよりスムーズになるよう改善を続けていく。」と話します。
パンフレットもスマートフォン利用者を意識した構成にしている。
