ジチタイワークス

コロナ対策として濃厚接触者に安心と便利を届ける、電話+SMSの効率的な健康観察。

コロナ禍で増大する保健所の業務。限られた人員体制の中、熊本市ではショートメッセージサービス(以下、SMS)の活用で対応強化を目指している。サービスを提供している「CENTRIC(以下、セントリック)」の担当者に話を聞いた。

※下記はジチタイワークスVol.17(2021年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]CENTRIC株式会社

職員の超過勤務を減らすために事業者側から提案した解決策。

長引くコロナ禍で自治体を悩ませているのが、濃厚接触者の健康観察だ。感染者よりも圧倒的に人数が多いため、一人ひとりに電話をかけて体調を聞き取る健康観察を続けていくためには、多くの人手が必要になる。特に令和3年夏の第5波では、全国的に感染者数が過去最多となり、各地の保健所は大きな負担を強いられた。

セントリックでは令和3年2月から、熊本市の自宅療養者および濃厚接触者の健康観察業務を請け負っているが、川崎さんはこう振り返る。「当社は電話およびメールでの対応を行うコンタクトセンター業務を担っています。感染拡大に伴い、保健所も同センターもオーバーワークに陥り、どこまで持ちこたえられるか、という状態でした」。

この状況を解決しようと同社が熊本市に提案したのが、濃厚接触者の健康観察へのSMS活用だった。濃厚接触者は感染者と異なり、普通に生活している人が大半なので、SMSによる連絡や画面入力も大きな負担にはならない。何よりメールやアプリとは異なり、携帯電話の番号に送るので、対象者を幅広くフォローできる。これが現場の混乱に対する突破口になると川崎さんは確信した。「濃厚接触者の健康観察が追いつかず、対応を断念した自治体も出てきていたようですが、苦渋の決断だったと思います。SMSがあれば、そうした事態を避けられるはずだと考えたのです」。熊本市は感染の再拡大に備えてこの提案を採用し、令和3年10月から利用をスタートした。
 

反応の早さと高い回答率で効率的に濃厚接触者を追跡!

同市のコンタクトセンター運用は以下のような流れだ。まず前日のうちに、保健所から提出された健康観察者リストをもとにSMSの送信予約をしておく。毎朝8時に一斉送信され、9時からは電話対応が必要な対象者に架電を開始する。架電を順次進めている間に回答は集まり、14時に締め切り。未回答者にはそこで初めて架電をする。コンタクトセンター担当の新福さんによると「10月からの実施状況では、配信後2時間で約半分、14時には7~8割の回答が集まります」と反応は良好だ。感染拡大状況によっては1日数千件の対象者が想定されるだけに、この効果は大きい。同時に、保健所の負担も軽減できるという。

「濃厚接触者からの回答は、迅速に取りまとめて保健所に報告しますが、この報告時間が遅くなると職員の方々の残業が増えてしまいます。回答は14時で締め切ることができるため、夕方には報告が可能です」。ちなみに、送信に使用したデータは保健所への報告後に即日削除するという対応も取っており、セキュリティ対策にも抜かりはない。
 

行政サービス向上のためにも選択肢は多い方がいい。

SMSの導入で、職員の時間外勤務を減らす効果と同時に、住民からの反応も好感触が得られているようだ。もとより、SMSでの健康観察は本人の事前承諾を得た上で行っているので、ネガティブな反応はほとんど見られないという。加えて、電話を待たず手軽に回答できるため、好意的に受け入れられているようだと川崎さんは見ている。「家族数人が濃厚接触者になり、電話とSMSの健康観察者が混在している家庭から『便利そうだから私もSMSに変えたい』という要望を受けたこともあります。大切なのは、自治体にも住民にも選択肢があって、都合の良い方を選べるという環境です」。

コロナ対応では行政にも負担が集中し、感染拡大のたびに現場の努力で乗り切ってきた。しかし、こうしたときこそ業務効率化を推進するチャンスでもある。熊本市が行う電話+SMSの“二刀流”による濃厚接触者対応は、職員の負担軽減に加えて地域住民の満足度向上を両立する、好事例だといえるだろう。

CENTRIC
左:熊本支店 運用2課
課長 新福 奈々子(しんぷく ななこ)さん
右:営業本部 兼 熊本支店
執行役員 川崎 之朗(かわさき ゆきお)さん
 

既設のコールセンターに追加導入で、感染の再拡大に対する万全の備えを。

このSMSを活用した健康観察は、コールセンター業務とは別で単体導入が可能だ。すでにコールセンターを設置済の自治体も、検討する価値はあるだろう。
 

健康観察ソリューションの便利なポイント

●配信時間を予約して一斉送信ができる
●一定時間が過ぎても回答がない方へのリマインド送信もできる
●回答に条件設定して、管理者へのアラート通知も可能(体温が38.5度を超えた場合など)
 

自治体での導入メリット

1.業務効率化により職員の負担を軽減

コロナ禍では感染拡大とともに、繁忙状態が突然やってくる。混乱が起きる前に電話・SMSと複数の手段を持ち、事務作業の効率化を図っておく。こうすることで職員の疲弊防止と行政サービスの持続化につながる。

2.便利なツールの導入で住民の満足度が向上

会話で伝えたい人、都合の良いタイミングで手軽に画面から入力したい人と、住民が求める伝達方法は様々。“自分に合った方法を選べる”ということが、行政サービスに対する満足度を高めてくれる。

3.関連業務を一括委託でスマート化できる

SMS単体での導入も可能だが、セントリックにはコンタクトセンターでの対応に加え、事務処理業務、データ入力など関連業務も一括で委託できる。コロナ関連の業務だけでも、健康観察のほかにワクチン接種予約や休業補償関連など、自治体での実績も豊富だ。
 

SMS導入の不明点は気軽にご相談を!

スムーズに導入・活用するためのコンサルティングも行っています。遠方の場合はオンライン会議も可能です。“コンタクトセンター業務を一括で委託したい” “SMSだけ導入を”といった要望にも細やかに対応していますので、まずはお問い合わせください。

お問い合わせ

サービス提供元企業:CENTRIC株式会社

TEL:03-6912-5164
住所:〒171-0014 東京都豊島区池袋2-50-9 第3共立ビル5F
E-mail:sales@centric.co.jp

 


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