オンライン市役所は、現役公務員なら誰でも参加できるプラットフォーム。地域や所属を超え、情報や経験のシェアにより地域課題の解決につなげる場だ。このコーナーでは、同市役所の活動内容などを取材!その中から今号は、「都道府県人会」を紹介する。
※下記はジチタイワークスVol.17(2021年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「都道府県人会」とは?
オンライン市役所内にある47都道府県別のコミュニティ。入庁と同時に案内を受け、1人につき1都道府県のメッセンジャーグループに参加できる。その魅力をひもとくべく、実際に「県人会」に参加して活動しているメンバー4人(埼玉県・長野県・岐阜県・大分県)に語ってもらった。
長野県 大町市
教育委員会 スポーツ課
小澤 誠一(おざわ せいいち)さん
埼玉県 日高市
環境課
五十嵐 景子(いがらし けいこ)さん
岐阜県
県庁舎開設準備課
渡辺 幸伸(わたなべ ゆきのぶ)さん
大分県 大分市
市民課
中川 淳(なかがわ あつし)さん
Q:印象的な交流エピソードはありますか?
災害発生時やコロナ対策などの困り事を迅速に相談!
五十嵐 今年10月に関東で大きめの地震があったとき、埼玉県内での揺れの状況や職員の参集状況、翌朝の駅の混雑状況などをメンバーで共有して助け合いました。また、県内の各自治体が開催しているイベントについて、情報の共有をし合えるのも便利ですね。
渡辺 岐阜県では2回、交流会を開きました。ちょうどワクチン接種の真っ只中だったこともあり、コロナ対策に関する情報交換が、あちこちで自然と行われていたのが印象的でした。
気軽に相談できる。そして、レスが超早い!
渡辺 今、私は県庁舎の開設準備をしています。なので、庁舎開設を経験した方々に、引越しや想定できる課題などについて質問し、情報収集をしています。気軽に相談できるし、役立つ裏話を聞けることも。しかも、皆さんレスがすごく早い!県人会で集めた情報を、業務資料にも活かしています。
小澤 実は、私は長野県だけでなく他県の県人会の立ち上げサポートをしています。その活動を通して出会った福島県の方から職場に電話をいただいて。私がスポーツ課にいることもあり、長野での海洋アクテビティ展開の事例を教えてほしいと相談されました。なので、自分なりに調べて情報をお渡ししたんですよ。こういうことをきっかけに人脈が増えますし、自分が困ったときにも相談しやすくなりますからね。
Q:「参加してよかった」と思うことは?
コロナで切れたつながりが再燃。産休の不安も解消できる!
中川 大分県は、県人会が9月にできたばかり。もともと県と市、それぞれの自主活動グループがありましたが、コロナでつながりが切れかけていました。そこへ、この県人会ができ、再びつながる機運が高まったんです。
五十嵐 私は現在産休中ですが、こういう場に参加しているおかげで、不安なく社会とのつながりを感じることができる。常にいろんな情報を得られることが、本当にありがたいですね。
渡辺 私は県という立場なので、県の政策の枠組みの中で市町村の方と接する機会が多い。そこで生じる共通の課題などについて、立場の壁を超え、とても近い距離で対話できるようになったことがよかったですし、今後もそういう活用をしていきたいと思っています。
小澤 長野県には77も市町村があります。そういう意味では、県も市町村も問わず、規模の様々な自治体職員同士がフラットにつながれるので、本当に貴重な場だと思いますね。
Q:もっとやりとりを活性化するには?
若い世代に交流と活躍の場を!互いのまちを自慢し合おう!
中川 コロナのせいで入庁1~2年目の職員は忘年会や歓送迎会の経験がほぼなく、交流の場を持てていません。だから県人会で同世代とつながることができれば、いろんな悩みも相談できるのではないかと。若い世代こそ、こういう場を盛り上げてくれるはずだし、彼らと僕ら40~50代が同じグループにいることで、面白い融合も生まれるはず。だから、庁内イントラなどを使って、もっと県人会への参加を募っていきます!
渡辺 参加者がもっと“まち自慢”をしてはどうかと考えています。グルメとか観光スポットとか、「県内にこんなに財産があるんだ!」と知ることで、県外や観光客にも紹介しやすくなりますよね。それに、そういう話題なら誰でも気軽に参加できるでしょうから、活性化につながると思います。
五十嵐 なるほど。“まち自慢”はいいですね。埼玉県は一時期、ゆるキャラの話で盛り上がっていたことがありますよ。
小澤 あとはやっぱり、対面の交流ですよね。オンライン上であらかじめ自己紹介をし合えるから、ある程度、意気投合した状態で交流を始められるのはいいところ。学びの要素を入れたスタディツアーなどを組んで、意見を交わす場を持つのも面白そうですね!
都道府県人会のPOINT
①会える距離の職員と知り合える!
近隣で働く職員とのつながりは“ありそうで、意外とない”もの。参加すれば、必ず出会いの幅が広がる。
②共通の話題が多く参加しやすい!
同じ都道府県内ならば共通の話題が多く、業務において困ったことがあれば、質問・相談もしやすい。
③オンラインでもリアルでも交流!
これからコロナが明ければ、Facebookメッセンジャーだけでなく、対面での情報交換や交流もどんどんできるように。
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