ジチタイワークス

【オンライン市役所 記者クラブ 番外編】公務員のオフ活動から学ぶ!コミュニティ活動や情報発信の現状とは?

本誌アンケートで「4割」が、コミュニティ活動の経験あり!と回答。

プライベートの時間を使い、情報共有などを行うコミュニティ活動や、SNSを用いた情報発信活動は、公務員たちの「部活」のようなもの。職場外での仲間づくりはもちろん、仕事に活かせるスキルやモチベーションアップの場であり、個性を磨く場であり、またストレス発散の場でもあるといえそうだ。

現役公務員が地域や所属を超えて集う「オンライン市役所」も、そんな場所の1つ。ジチタイワークスでは、昨春から約1年、オンライン市役所とのコラボ連載に取り組んできた。そこで今回は、同市役所の運営メンバー3人と、舞台裏ならぬ「部室裏トーク」を開催!本誌アンケートの結果に触れつつ、これまでの活動の振り返りと、今後の展開などについて語ってもらった。

※下記はジチタイCLASS(2022年5月発行)から抜粋しており、記事は取材時のものです。
※誌面掲載のアンケートは、ジチタイワークス会員を対象に令和4年1月14日~2月7日に実施したものです

4割の公務員コミュニティ参加には「可能性」を感じる。

宮崎:早速ですが、これまでの活動を振り返ってどうですか?参加者数などの変化は?

屋敷:昨年3月が2, 500人で、現在(3月末時点)は5, 100人。約2倍になりましたね!

脇:増えましたね。うれしいけど、なんか、ムチャクチャ責任を感じます(笑)。

宮崎:2倍はスゴイと思いますよ!増えた理由については、どう考えていますか?

脇:最も多いのは紹介・クチコミなんです。ほかに、参加申込の動きを見ていて「あ、発行されたんだな」って分かるのはジチタイワークス!発行後すぐに人数が増えますからね。

宮崎:わ、うれしい!我々もオンライン市役所の「庁内放送」出演後に会員が増えるのを実感した1年でした。シナジーを感じますね。

長井:この1年は「ワクチン接種勉強会」の影響も大きいですね。それを機に入った人が多く、毎回200人ほどが参加しています。

脇:業務に直結しているものは強いですよね。情報共有することで、仕事が進めやすく、効率的になることを実感できるから。

宮崎:ですね。過去の取材で「意識の高さ云々ではなく、日々の仕事や自分自身をラクにするために活動している」と、ある職員さんが言ったのを思い出しました。それがすごく本質的というか……あれは刺さったなあ。

脇:その通りですね。あの発言は天才!

宮崎:本誌アンケートによると、こういった活動への「参加:不参加」の割合は「4:6」。この結果についてはどうでしょう?

屋敷:「全国をつなぎきる」という目標で考えると、まだまだもっと!という気持ちです。

脇:6割が不参加と聞けば、「もっと」と思うけど、4割の心を動かしているとすれば、そこには「可能性」も感じますね。例えば自分の職場の4割が何らかの活動をしていると考えたら、「意外と進んでいる」気もする。

長井:職場内の波及力も大きいですね。こういった活動を「いいな」と感じた誰かが周囲に声を掛け、広がっていく。そういう動きが、アンケート結果にあらわれていると思います。

宮崎:公務員という職業柄、妙なことには仲間を誘わないだろうという、安心感みたいなものもあるのでは?

脇:一定の信頼感はありますよね。公務員という共通項をもつ仲間が330万人以上いるのは、改めてスゴイことだと感じます。

目指しているのは、コミュニティというより「プラットフォーム」。

宮崎:アンケートで「活動場所」の上位に選ばれたのは、皆さんが運営する「オンライン市役所」と「よんなな会」でした。

脇:ありがたいですね。僕らが目指しているのは「プラットフォーム」。特定のテーマに対して人を集めるのではなく、一人ひとりの「興味関心」や「好き」をかなえられる、できるだけ多くの「場」を用意すること。テーマ設定を「参加者側」で行う点が、利用しやすさにつながっていると思います。

長井:関わり方の多様さも特徴ですね。情報を発信する立場にも、顔や声を出さず聞くだけの立場にもなれる。その人に合った方法で参加できますから。Zoomで顔を出して集まることもあれば、Messengerでのやりとりでシンプルに完結することもできるんです。

屋敷:よんなな会は、最先端で活躍する人の話を聞いて意識を高める「違う世界を知る場」。オンライン市役所は、業務情報が共有される「日常的な場」です。この2つがあってバランスが取れているように思いますね。

脇:よんなな会の場合は、休日にどこかで集まる手法なので、移動もあるし、参加者が限られます。でもオンラインは、アーカイブ視聴もあるし、ライフスタイルに合わせて参加できる。より「やさしい場所」といえますね。

宮崎:間口が広く、敷居も低いという感じ?

脇:そうですね。そもそも参加者を増やすことが目的ではないので。職場には仲間を見つけられないけど、やってみたいことや悩みをもっている「1人」が、「いいねと共感してくれる誰か」や、「相談にのってくれる誰か」を探せる場を目指しています。ただし、「誰かいませんか?」って問い掛ける相手は、1, 000人より1万人、330万人のほうがいい。そのほうが、探しやすくなりますからね。

屋敷:だから入口(テーマ)の数や、その情報に触れる機会を増やすことも大事。例えば、何かの勉強会から参加した人も、全く違う関心事を見つけて参加できるように。

宮崎:アンケートを見ると、参加理由に「好奇心」と書いている人もいましたね。

長井:明確に課題をもたず、「気になるからのぞいてみた」という人も多いですよ。自ら発信せずとも、困り事ができたときに活用できる場所であれたら、それでいい。

屋敷:公務員は、異動時期などに課題が増えるから、それをきっかけに参加し、その後から活動に弾みがつく場合も多いと思います。

気軽に、無理なく参加できる。初参加者の視点を大事に。

宮崎:オンライン市役所の創設から2年ですね。今後の動きについては?

脇:例えば1人でも自分なりの活動ができるように、より気軽なものにできないかを検討中です。「5人以上で課をつくる」という仕組みや各課のルールが、もしかして「参加しにくさ」や「動きにくさ」を生んでいるのではないかと。より良くしていくために、課長の皆さん1人ずつと直接、話をすることにしました。

宮崎:えっ!?課長って何人いるのですか。

長井: 60人くらいですね(笑)。

脇:当初はアンケートを実施するつもりでしたが、「相手が見えない時間より、相手が見える時間を少しでも多く使って、一人ひとりと関係性を築く方がいいよね」と。それぞれの課長と対話したことで、結果的に、多くの気づきと共感を得ることができました。

宮崎:対話で得た気づきとは?

屋敷:やはり「課」のあり方ですね。テーマが設定された課に属さないと、それに関連する情報を得られないのはもったいないな、と。

長井:使用するツールを含め、情報交換の方法も選択肢が多いほうがいいなと感じました。

脇:オンライン市役所内に異動はありませんが、行政が苦手だといわれている「スクラップ&ビルド」を、創設から2年経った今、やってみようと考えています。

屋敷:リアルの職場には「失敗が許されない空気」があるけど、オンライン市役所は「やりたいことに挑戦できる場」ですからね。

長井:「無理なく続けられるか」という視点をもちつつ、新しい参加者の「期待を裏切らない場づくり」に挑戦していきます。

宮崎:私たちのマガジンも、もっと幅広い層が楽しみつつ学べるものを目指しています。一緒に頑張っていきたいですね!

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