ジチタイワークス

東京都港区

忙しい保護者を、長期休業中の弁当づくりから解放する。

弁当注文・決済代行サービス

港区は、令和5年度より保護者の負担軽減と児童の健全な育成の推進を目的に「港区学童クラブ等弁当配送事業」を開始した。小学校の長期休業中などを対象期間とし、区内37カ所の放課後児童クラブ(以下、学童)へ弁当を届けているという。

※下記はジチタイワークスVol.35(2024年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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左から
港区
子ども若者支援課
課長 矢ノ目 真展(やのめ まさのぶ)さん
江羅 毬恵(えら まりえ)さん

 

働く保護者を支えるために、自治体が主導して昼食配送の事業を始めた。

同区の学童への登録児童は例年3,400人ほど。夏休み期間などは昼食弁当の配送を希望する声が、以前から多く寄せられていたという。保護者が任意で弁当の配送依頼を行っているケースもあったが“最低の注文数に届かないと配送してもらえない”、“取りまとめる人がいなくなると継続できない”などの課題を抱えていた。そこで、コロナ禍が明けたことをきっかけに、弁当の配送事業を検討。「保護者に弁当を配送してくれる事業者を紹介し、直接やりとりしてもらう案も考えたのですが、そうなると食中毒など不測の事態が起こったときに、責任の所在が曖昧になってしまう。だったら、当区が主導した方が、保護者も施設職員も安心するだろうと考えたのです」と矢ノ目さんは振り返る。

導入に向けて重視したのは、オンライン決済ができることだったそうだ。「保護者から現金を預かって職員が支払うのは管理が大変だったと、他自治体の話を聞いて知っていました。職員の手間をかけないという点で、オンライン決済は必須条件でしたね」。そうして、オンライン上で弁当の注文と決済ができる「おべんとね!っと」に登録をしている弁当配送事業者へ委託を決めた。

現場の負担を増やさず、利用者の公平性を担保する運用を目指す。

同システムは、保護者が専用サイトから注文・カード決済をすると、希望日に弁当が届けられる仕組みだ。

今回の導入に関して同区では、当日中のごみ回収を弁当配送事業者に対応してもらうなど、できる限り施設職員に負担をかけないフローを検討していた。その中で、システム提供元の「双日テックイノベーション」から、届いた弁当の仕分けについて、手間を軽減するアドバイスがあったという。「システム上で、届け先となる施設情報を児童が食事をする部屋単位で登録してもらいました。それにひも付く形で保護者の注文用アカウントを発行。そうすることで、施設には、部屋別に仕分けされた状態で届くので、職員の手間を最小限に抑えられています」と江羅さん。

また、利用機会の公平性を担保するための工夫も行った。「学童に入っていない児童も、特別な事情があるときは、事前に施設へ申請してもらうことで利用できるようにしています。さらに、注文が1つだった場合も配送できるように、期間中は全施設への配送に必要なトラックと人手の確保を依頼。事業者の負担にならないように、トラック1台当たりの単価契約で、実働分の配送料を当区が負担するようにしました」。

“弁当づくりを休みたい日”の選択肢の一つに位置付ける。

保護者に事業の開始を伝えると、想像以上に喜ばれたという。「各施設で説明会を行った際に、拍手が湧いたところもあったそうです。また、事業の初日に施設へ行ったら、児童から“ママが喜んでいたよ”と声をかけられて、やってよかったなと思いました」と江羅さん。令和6年度からは、要望に応えてアレルギー対応の弁当も開始した。この年の夏休み期間(7月19日~9月2日)の配送個数は計1万3,790食。予想を上まわる数となった。

同システムは、弁当配送事業者が登録することで利用が可能に。そのため、矢ノ目さんは「地域の事業者と、このシステムを組み合わせれば、地元企業への支援にもなるのではないでしょうか」と語る。また最後に、昼食配送を自治体が行うことへの思いも語ってくれた。「保護者は“自分たちがつくったものを食べさせたい”という気持ちが強いと思います。

注文の状況を見ても、毎日頼む人はほとんどいないんです。ただやっぱり、休みたい日もある。そのときの選択肢としてあると安心できるのかなと思っています」。保護者の希望に応える形で始まった同事業。これからも様々な声に寄り添いながら、取り組んでいくそうだ。

導入実績

システム上での情報発信が可能

システムの注文画面に掲示板機能があり、自治体や弁当配送事業者からのお知らせなどの掲載が可能。また、個人アカウントの情報として登録されているメールアドレスへの情報発信もできるという。

お問い合わせ

サービス提供元企業:双日テックイノベーション株式会社

おべんとね!っと事務局

東京都千代田区二番町3-5
麹町三葉ビル

TEL:03-3515-0148
Email:support@obentonet.jp

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