スタートが出遅れても、マンパワーが限られていても、全国的に知名度の高い自治体と対等に勝負することは可能。
南足柄市管財契約課・課長の佐野洋一さんに、同市のふるさと納税が短期間で急成長した秘密を聞いた。
※下記はふるさと納税特別号(2019年6月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供] Hamee(ハミィ)株式会社
不利な状況からの脱却を目指して
神奈川県西部に位置する南足柄市。豊かな自然に恵まれ、アサヒビールや富士フイルムが生産拠点を置く人口42000人のまちだが、全国的に知名度が高いとは言えない。その南足柄市がふるさと納税に参入したのは平成25(2013)年と後発組だった。当時の状況を佐野さんは語る。
「当初はノウハウがなかったため、市のホームページで寄附を募り、寄附者対応も職員が行っていました。初年度の寄附額は1100万円です。その後、工業製品の取扱いを始めた効果も出て寄附額も伸びたのですが、近隣の自治体はもっと大きな実績を上げていました。危機感を抱きましたが、同時に現場ではマンパワー不足が顕在化していたんです」(佐野さん)。
寄附額が増えると、おのずとバックヤード業務も増え職員は手一杯になる。この状況を打開しようと、業務委託先を探すプロポーザルを実施。そこで出会ったのが「Hamee(ハミィ)」だった。
業務負担を減らしつつ成果を得る
HameeはEC事業※に精通しており、基幹システム、コールセンターなど多くのノウハウを持っている。さらに付随業務の請負などサービスの幅も広い。こういった強みと比較して、他社は力不足の感が否めなかったという。「現場の負担軽減だけでなく、寄附額も増やさなくては意味がありません。全国の寄附者に対して満足度の高い対応をすることも必要。そのためにも、信頼できるところに委託することが大前提でした」(佐野さん)。
委託をする決め手となったのは、Hameeの柔軟性だ。南足柄市は既に一部関連事務を外部に委託していたが、Hameeにそれを継続できるかと聞くと、可能だと即答。さらにサイト制作やバックヤード業務まで対応すると聞き、事務フローを変えずに完全一元化ができると、同社への委託を決定した。※EC=インターネットを通じた電子商取引
従来、自治体が担っていた事務作業の多くをHameeがカバーすることで、現場の負担を大きく減らすことが可能となる。
確かな手応えと、次の目標
Hameeのプロモーションのもと、南足柄市への寄附額は飛躍的に増加。現場の負担軽減も実現し、残された課題は“知名度”だった。他の自治体と同じ方法では全国の中で埋もれてしまう。その対策として、ノウハウを生かしたWEBプロモーションにより寄附者へのPRを展開。また、返礼品としてビールを取り扱っている自治体が数多くある中、南足柄市では地場産品だと一目で分かるようビジュアルに工夫を加え、その結果ビールは同市の主力品目となった。
「こういった積み重ねで寄附者が増えることが、南足柄市に関心を集めることにも繋がります。それが何よりも大きい」と佐野さんは力を込める。勢いに乗った南足柄市では、今後ふるさと納税事業を拡大、ふるさと納税自販機の導入なども検討中だという。短期間で目標に到達した一連の流れは、限られたリソースでもふるさと納税を最大限に活用できることを証明した好例だと言える。
南足柄市管財契約課長の佐野 洋一さん
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EC事業運営のノウハウから業務管理のプラットフォームを構築し、全国の企業の成長に一役買ってきたHamee(ハミィ)。蓄積されたノウハウをもとに、ふるさと納税でも自治体に大きく貢献している。
Hameeの提供するサービスとは
Hameeが自治体に提供しているサービスの目的は、主に「自治体の現場業務負担を最小限に減らす」「ふるさと納税の実績を最大限に上げる」の2つだ。前者は寄附管理・出荷管理・コールセンター・帳票関連事務などの業務代行サービスで対応し、後者についてはEC事業で培ったシステム構築と改善提案で実現する。
それらのノウハウを投入しつつ現場担当者と伴走しながら、自治体、事業者、寄附者の3者が共に満足し、地域のファンが増えていくことをゴールに見据えている。
業務を効率化
ふるさと納税で各自治体を悩ませているのは、関連業務の煩雑さ。返礼品や申込の管理、データ分析など、現場では日々の業務に追われふるさと納税のポテンシャルを生かせていない。Hameeは20年以上にわたるEC運営経験をもとに、煩雑な業務の削減を実現。担当部署のスキルアップを図る時間や手間も省き、ふるさと納税をどう生かし、拡大していくかというクリエイティブ面までサポートする。
ファン作りのお手伝い
ふるさと納税の成果で重要なのは、“選ばれる自治体”になること。Hameeは返礼品の開発から携わり、寄附者が喜ぶ返礼品の企画提案も実施。また、サイト制作では誰が見ても分かりやすく、かつスタイリッシュなページを創出して間口を広げる。これらのサービスに加え、迅速かつ丁寧な対応で多くの寄附者の心を掴み、ユーザーからリピーターへ、そして地域のファンへと導くプロモーションを行っている。
自治体・事業者の特性に合わせ柔軟に対応
ひとくちに「業務の効率化」といっても、自治体や団体によってどのレベルでサポートが必要なのかは異なる。また「ファン作り」も同様で、自治体が訴求したいものとユーザーが求めているものは、地域によって様々だ。このマッチングがうまくいくよう、Hameeでは自社サービスを細分化し、必要なメニューだけを選んで無駄なコストが発生しないようにしている。
メニューの一例
●返礼品受発注/申込み情報取得/入金情報管理/出荷実績反映その他
●返礼品ページ作成/各種サイト設定/トップページ作成返礼品ページ作成その他
●返礼品開発/返礼品企画/事業者調整、交渉/ご提案その他
●プロモーション/SEO対策/記事作成、出稿その他
業務代行が創出する現場の余力が、ふるさと納税の活性化を生む
Hameeは、ふるさと納税をお金とモノが行き交う場にするのではなく、地域の情報がきちんと発信され、それをより多くの人が受け取る場を作りたいと考えています。私たちは、まず現場の手間とコストを軽減することから始め、考える時間を創出した上で、ふるさと納税をもっと有効活用するにはどうすればいいかを共に考え、対策を実行しています。
返礼品を届けて終わりではなく、寄附者の満足度向上、地域情報の確実な伝達、そして事業の拡大へと進めていく事が目標です。小回りの利く体制で、どんなご相談にも柔軟に対応いたします。
Hamee株式会社 山川さん・堀口さん
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