建物の長寿命化に貢献する公共施設の包括管理
多種多様な公共施設を、限られた予算や人員で適切に維持管理するのは難しい。そこで注目されるのが、複数施設の管理をまとめて委託する包括管理だ。自治体職員の負担軽減や費用の削減に加え、施設の長寿命化にも貢献するという。
※下記はジチタイワークスINFO.(2024年5月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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自分の体調管理を行うように、建物のことを考えた維持管理を行う。
厳しい財政状況を受けて、自治体には効率的な施設管理が求められる。しかし、施設ごとに所管課が異なるため、専門的かつ横断的な管理ができず、中・長期的視点で適切に維持していくのは難しい。そのため近年は、専門事業者に包括管理を委託する自治体も少なくないようだ。
「当社は、まだ黎明期といえる平成24年度から包括管理に取り組み、令和6年4月時点で10自治体738施設を管理している実績があります」と話すのは、「大成有楽不動産」の永井さん。複数施設において業務をまるごと請け負うことで、コストの削減を目指すという。
同社が行う包括管理「まるメンテ」では、建物を人体に見立て、“建考管理(健康管理)”を提唱。メンテナンスを重視して、“新しくつくることから上手に使うことへ”と、意識の転換を図っている。「体に不調を感じたら、かかりつけ医に相談するよう、建物に不具合があれば、まずは当社に連絡を」。実際に工事や修繕を行う地域事業者の選定や依頼などを請け負っているという。施工後は、事業者に報告書を記載してもらい、内容が適切だったかどうかをプロの視点でチェック。どの事業者が受注しても、一定の施工水準を保てるそうだ。
包括管理のメリット
1.相談相手の一本化
基本的に建物の維持管理は全て委託事業者に。
2.専門家が維持管理
技術的知見のある専門要員が適切に対応。
3.情報管理
所管課に関係なく、複数施設のデータを集約。
4.事務負担の軽減
施工業者との契約などは委託事業者が代行。
5.安全性の向上
適正管理で施設が安全・快適に保たれる。
巡回点検でこまめに修繕を行い、長寿命化と安全性の向上を両立。
建物を長持ちさせるためには、こまめな手入れが必要になる。そこで同社の“かかりつけサポート”では、設備管理の知識をもつ専門要員が、定期的に各施設を巡回。
「建物の状態を見るだけでなく、防火設備などの点検も行っています。巡回時には、施設スタッフにも話を聞くため、気になることをすぐに相談できると好評です。また、点検や相談で明らかになった不具合などに、その場で対応することも。手持ちの工具で対応できる範囲に限られますが、小さなことでも業者を呼ぶと費用が発生するので、自治体の担当者には喜ばれています」と小嶋さん。気づいたらすぐ対処することで、施設の長寿命化を図っているという。「水漏れなどを放っておくと、建物に大きなダメージを与えます。トラブルが小さいうちに発見・対策することで、結果的に費用を抑えることができるのです」。
また、不具合の記録や修繕対応といった管理情報は、システムに蓄積されていく。これらのデータから、どの施設がどんな状況にあるかを把握することが可能という。自治体が点検仕様を見直したり、長期修繕計画を立てたりする際の基礎資料としても活用できる。自治体にもデータをリアルタイムで共有できるよう、最近ではクラウドでの運用も始まっているそうだ。
地域事業者と住民の双方にとって、よりよい未来像を描いていく。
「包括管理で重要なのは、地域事業者と協力関係を築くことです。当社が自治体と事業者の間に入ることで、業務を円滑に進めることができます」と永井さん。複数年契約が可能になる場合もあるため、地域事業者からは経営の安定につながると喜ばれているそうだ。さらに、同社が新しい手法を伝えることで、技術力が向上するケースもあるという。
小嶋さんも「これまで事業者ごとにバラバラに提出されていた報告書の様式が統一されるため、自治体側のチェック負担が軽減します」と話す。報告書をPDFで提出してもらえば、関係部署への共有が簡単になる上、業務のペーパーレス化にもつながっていく。
適正管理が進めば、予算を効率的に使えるようになる。浮いた予算でさらにメンテナンスを手厚くすれば、施設の安全性や快適性の向上にもつながっていく。また、事故や設備の不具合などが発生した際も、施設から連絡を受けた同社が中心となり、関係職員に情報を共有。適切な対応を心がけているそうだ。公共施設という地域の財産を守る手段としても、包括管理は有効といえるだろう。
左から
大成有楽不動産
ビル管理営業本部 公民連携プロジェクト部
主任 永井 翔(ながい しょう)さん
主任 小嶋 裕太(こじま ゆうた)さん
緊急対応・BCP対応
緊急連絡窓口は24時間365日体制
通常の連絡は各拠点事務所で受け付けるが、夜間や休日はコールセンターに自動転送。状況に応じて、包括管理チームが現地に駆け付ける。
導入実績
10自治体738施設 ※令和6年4月時点
職員の声
◎契約事務が一元化され、年度当初の繁忙期がラクになった
◎報告書の内容が分かりやすい
地域事業者の声
◎複数年での仕事が確保される
◎点検方法など、新しい手法を教えてもらえた
お問い合わせ
サービス提供元企業:大成有楽不動産株式会社
ビル管理営業本部 公民連携プロジェクト部
E-mail:eigyou@taisei-yuraku.co.jp
TEL:03-3567-9327
東京都中央区京橋3-13-1
有楽ビル8F
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