※下記はジチタイワークスVol.31(2024年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
コロナ禍で懇親会などが見送られたこともあり、特に新規採用職員とのコミュニケーション不足に頭を悩ませている自治体も多いだろう。丹波篠山市では、若手職員が有志で集まり「NEW WAVES」という団体を発足。職員同士が横につながり、仕事がしやすい環境をつくることを目的に企画したのが「裏市役所」だ。
庁舎近くの施設の一部屋を借り、集まってランチを食べたり、仕事終わりにコーヒーを飲んだり。一緒に時間を過ごそう、と声をかけ、部署を越えてゆるくつながれる場づくりを行った。
▲職員によって参加しやすい時間が異なるため、昼休みや、終業後に開催。
チラシを作成して周知を行い、新規採用職員には特に手厚く声をかけた結果、令和4年~5年にかけては昼の部と夜の部で20回以上開催。累計100人以上が参加したという。雑談をしながら交流を深める中で、意気投合したメンバーによる朝活も企画されるなど、プライベートのつながりにも広がっていったそうだ。
この取り組みは、横のつながりだけでなく、斜めの関係をつくる意味もあるという。「公務員としてキャリアを積んでいく上で、若い世代との関わりが増えてきます。後輩となるような世代とのつながりの輪も大切です」と中森さん。今後、裏市役所はこの思いを含めて若手職員に引き継いでいきたいと期待を込める。
丹波篠山市 企画総務部 創造都市課
中森 恵佑(なかもり けいすけ)さん