ジチタイワークス

香川県善通寺市

早期の災害復旧を目指す合同研修で、罹災証明迅速化ソリューションを紹介。

早期の災害復旧に向けた罹災証明迅速化ソリューション

被災住民の生活再建に欠かせない、罹災証明書。万が一の大規模災害発生時においても、その迅速な交付と公平な家屋被害認定を実現するため、善通寺市では罹災証明に関する研修を近隣自治体と合同で実施したという。

※下記はジチタイワークスVol.31(2024年4月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]富士フイルムシステムサービス株式会社

“あのとき備えておけばよかった”を防ぐため、近隣市町と目線を合わせる。

平成25年の災害対策基本法の改正に伴い、罹災証明書を遅滞なく交付することが、市町村長の義務として位置付けられた。しかし、災害はそうそう起こるものではない。「当市は昔から災害が少なく、弘法大師空海の生誕地であることから、“空海様に守られている”と言う住民がたくさんいます。恵まれてはいるのですが、その考え方は危険です」と林田さん。

これまでも防災意識が低いわけではなかったが、4年ほど前から国の要請に応じて、罹災証明書の迅速な交付について検討を進めているという。「当市には災害対応の経験がある職員がおらず、実際にどのような業務が必要になるのかなど、具体的には見えていない状況でした」。

そこで令和5年11月、税務課が主導して「罹災証明交付業務に係る研修」を実施。災害の被害は複数自治体に及ぶことが多いため、庁内だけでなく、近隣の11自治体にも声をかけたという。「同程度の被害なのに隣接する自治体で罹災証明区分が異なると、被災者に不公平です。共通認識をもつためにも、合同研修が必要だと考えたのです」。

交付業務をスムーズに進めるためDXソリューションの活用を検討する。

研修では“罹災証明書とは何か”という基本的な事項を同市の職員が説明したほか、平成30年7月豪雨で甚大な被害を受けた岡山県総社市(そうじゃし)の職員が体験談を語ってくれた。

さらに、「富士フイルムシステムサービス」を招請し、「罹災証明迅速化ソリューション」について説明を受けたという。同ソリューションは、「被害調査統合システム」と「家屋被害判定アプリ」の2つで構成される。

前者は、被災者からの申請情報と同期して、申請受付・調査・証明書交付までの進捗を管理。申請受付時はフォームに沿って申請者データを入力するほか、住民基本台帳などと連係して入力作業を省力化することも可能。また、班分けなどの調査準備やスケジュール調整も自動でしてくれる。「班分け機能には驚きました。職員データを登録しておけば、自動で班を編成し、調査日時のスケジューリングもしてくれる。人がやると、ものすごい作業量になるはずです」と森内さん。

後者は、実際の調査業務を支援するアプリ。調査票の作成や現場写真の撮影といった一連の作業を、タブレット上で行うことができる。アプリには、内閣府が発行した「災害に係る住家被害認定業務実施体制の手引き」に記載されている内容が盛り込まれ、損壊程度の判定基準となる画像などが表示される。そのため、職員の調査経験やスキルの違い、自治体ごとの解釈の違いによって生じる判定のばらつきを抑えることが可能という。

「現場で分厚い手引きをめくらなくていいのは、大きなメリットです。さらに、被害調査統合システムの各種データがアプリにひも付いているため、調査票や申請者情報、地図などを持って行く必要もありません」。

いざというときへの備えは行政の大切な役割の一つ。

罹災証明書は被災者の生活再建に欠かせないため、交付には迅速性も求められる。支援金や義援金、税金の減免といった措置を受けるため必要になるからだ。さらに、被害認定調査が終わらなければ、被災家屋の修繕・撤去に取りかかることさえできない。

「災害時には、圧倒的な人手不足に陥ることが予想されます。他自治体から応援が来ても、避難所運営など、人手を必要とする業務はたくさんある。混乱のさなかでも、罹災証明書を迅速に交付するため、自治体はDXソリューションを平時から検討しておくべきでしょう。この研修の後、すぐに導入を検討しはじめた自治体もあります」と、林田さんは話す。

しかし、小規模自治体にとって、災害への備えのためだけに予算を確保するのは容易ではない。そこで同市は、固定資産税に関する業務などで平時にも使える機能の追加・拡張を要望。同社もその要望に応え、改良を進める計画だという。

「いつ発生するか分からないことの対策に、予算を割くのは難しい。しかし、それも行政の大切な役割でしょう。当市でも今後、導入に向けて動いていきたいと思います」。

香川県善通寺市 市民生活部 税務課
左:林田 真貴(はやしだ まき)さん
右:森内 大貴(もりうち だいき)さん

善通寺市が罹災証明書の交付にDXが必要だと考える理由

1.災害時の圧倒的な人手不足

1カ月以内に罹災証明書を交付するためには、相当数の人員を割く必要がある。しかし、ただでさえ混乱している現場で、罹災証明にまわせる人員には限りがある。

※参考までに、同市の職員数は293人(令和5年4月1日時点)。

2.交付の遅れが被災者の生活再建の遅れにつながる

被災者支援の申請や各種保険の請求などに必要な罹災証明書。生活再建の第一歩となるため、迅速な交付が求められる。また、被害認定調査が終わるまで被災家屋の修繕・撤去ができないなど、被災者に与えるダメージも大きい。

3.判定がばらつき不公平が起こりやすい

損壊程度4と5で判定した場合では、被害程度認定の点数に大きな差が出る。例えば、36点と27点では半壊・中規模半壊と認定の区分が異なり、補助金が半額に。被災者からのクレームになることも珍しくない。

 

同ソリューションを防災訓練で活用した事例はこちら

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