
\\\ 編集室メンバーによる明太子企画 ///
ジチタイワークスの本拠地は福岡・博多!
そこで、普段は冊子の編集に取り組むメンバーが
それぞれの個性を発揮し、まるで博多明太子のように
“粒立った”企画をお届けしよう!という趣旨で
立ち上がったWEB限定・不定期連載コーナーです。
今回は地方自治体の“財政難”について調べました!
‐ほかの自由研究を読む-
「〇〇」を調査!vol.1 ~補助金と交付金の違い編~
「〇〇」を調査!vol.2 ~内閣官房と内閣府の違い編~
「〇〇」を調査!vol.3 ~財政難って?編~ ◀今回はここ
「〇〇」を調査!vol.4 ~地方創生はどこから?編~
報道で「厳しい財政状況」ってよく聞くけど……
トモ:自治体に関するニュースや、書面説明などで「厳しい財政状況が~」という話が出てくることがありますが、“厳しい財政状況”って具体的にどんな状況のことなんでしょう?
オム:確かに“厳しい”の基準って何だろう……。ふるさと納税が年々盛り上がりを見せているけど、それによって減収している自治体からは悲鳴の声も上がっているよね。
トモ:収支に関係しているのは間違いなさそうですね。過去には夕張市が財政破綻したことが、報道などで取り上げられましたが、この財政破綻になる手前のような状況なんでしょうか。
オム:よし!じゃあ今日は、自治体の財政難・財政破綻について調査してみようか!
地方自治体の財政難ってどういう状況?
オム:「財政破綻」については基準があるみたいだよ!
財政破綻とは
財政が悪化し、資金繰りができなくなる(資金収支計画が行き詰まる)こと。
平成19年6月に「地方公共団体の財政の健全化に関する法律(財政健全化法)」が制定され、財政指標の整備とその開示を徹底し、財政の早期健全化および再生を図るよう求められている。
財政破綻に至るまでの段階
・財政健全化団体 ◀黄色信号!
財政指標が一定程度※悪化すると自主的な改善努力が義務付けられ、財政健全化計画を公表しなければならない。
※一定程度とは、健全化判断比率(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)のいずれかが早期健全化基準以上に達している場合。
・財政再生団体 ◀赤信号!!
自力では再生できない“破綻”の状態。再生判断比率(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率)のいずれかが財政再生基準を超えた場合は、財政再生計画を策定の上、国などの関与によって確実な財政再生を図ることとなる。
それぞれの比率について
トモ:早期健全化基準と財政再生基準の2段階があるんですね。黄色信号、赤信号という表現が分かりやすいです!
オム:あいまいな基準ではなく、上図のようにはっきりとこの比率が何%を超えたら……といった基準が明確にあるんだね。
トモ:しかも1つの指標で見るのではなく、4つの指標があって、1つでも超えてしまうと財政健全化団体になったり財政再生団体になったりするんですね。全国の自治体はここにアンテナを張りながら経営しているってことか……。
オム:全国で人口減少や高齢化が深刻化してきている今、各自治体ではどんな対策がとられているのか見てみよう!
財政難への対策とは
トモ:対策は大きく分けると、歳入確保・歳出削減の2つですね。
オム:対策としては“入ってくるお金を増やす”か“出ていくお金を減らす”というシンプルな考え方だね。
トモ:税外収入だと“ネーミングライツ”や“広告事業”に取り組んでいる自治体が多いですよね。ふるさと納税は個人版に加えて企業版も盛り上がっています。自治体ごとに戦略を立てて対策を打っているんですね!
オム:自分の仕事とひも付けるのは難しいかもしれないけど、まずは身近な業務効率化を図ることも超過勤務の抑制、つまり歳出削減につながるよね。
トモ:そうですね、自分が働く自治体の財政状況に興味をもつことも、一人ひとりが自分事に捉えるための第一歩だと思います。私も把握しないと……!
2人の自由研究はつづく……
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参考
大分県.市町村財政のすがた.
https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/177676.pdf, (参照2024/02/02)
京丹後市.“わかりやすい財政健全化法”.財政課.
https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/somu/zaisei/6/2036.html, (参照2024/02/02)
総務省.“早期健全化基準と財政再生基準”.地方行財政.
https://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/kenzenka/index3.html, (参照2024/02/02)
総務省.“健全化判断比率の算定”.地方行財政.
https://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/kenzenka/index2.html, (参照2024/02/02)