ジチタイワークスのセミナーでは、様々なゲストを講師に迎えて、公務員の暮らしや人生を豊かにするための情報を発信しています。
今回は、9月に登壇予定のパパイヤ鈴木さんにフォーカス!資産形成やキャリアについてだけでなく、人生を楽しむヒントについても聞きました!
※下記はジチタイワークスVol.27(2023年8月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
パパイヤ鈴木さん
振付師・タレント
東京都出身。17歳でレコードデビューし、東京ディズニーランドでダンサーを務めた経験も。平成10年には「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」を結成。現在は、振付師・タレント・俳優として幅広く活躍する。
失敗しても楽しければいい
Q.パパイヤ鈴木さんのダンスとは?
ダンスには、見て楽しむものとやって楽しむものの2つがあります。前者は、一糸乱れぬパフォーマンスで人を感動させます。素晴らしいと思いますが、僕が目指しているのは後者です。踊ったことのない人が、“踊ってみたい”と思えるようなダンスをつくりたい。立派なものではなく、飽きないものをつくりたい。
「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」は、観客を飽きさせません。なぜなら、誰かがどこかで何かをやらかしますからね。何十年もやっているのに、まだ振り付けを間違える。真剣にやっているのに、揃わないんですよ(笑)。もちろん練習はしていますが、“失敗しても楽しければいい”と思っています。
Q.自治体職員には、失敗が許されない風潮があります……。
その気持ちは分かります。僕もCMなどの振り付けで、「必ずバズらせてください」と言われることがよくあります。そのときは「任せてください」と言っていますが、バズるかどうかなんて分かりませんよね。音楽だって、何万曲もつくられる中で、ヒットするのはごくわずかです。でも、みんなが全身全霊をかけてつくっている。その熱意があるから、いつかバズるんです。
色々な制限がある中で、“あれやろう” “これやろう”と思えるだけで素敵です。失敗を恐れる気持ちは分かりますが、いつかきっと花は咲く。咲くのを待つ楽しさもあるはずです。
人生プラスマイナス0
Q.これまでのキャリアで転機になったと思うことは?
20代後半の頃、寝る間も惜しんで、がむしゃらに働いていた時期がありました。ダンスだけではなく、音響をやったり、照明をやったり……。やったことがない仕事も、手当たり次第に受けていた。デパートで着ぐるみショーもしましたし、ダンスとスタントをミックスしたスペシャルショーをしたこともあります。
何も分からないけれど、熱意をもって取り組んでいたら、担当者から「お前に賭けるよ」と言ってもらえるようになりました。あのときに得た知識や経験、技術が、その後のキャリアにとても役に立っていると思います。自分たちがもらったチャンスを、今度は若手に返していきたいですね。
Q.全国の公務員(読者)へメッセージをお願いします。
“人生プラスマイナス0”というのが、僕の座右の銘です。人生には良いことも悪いこともある。それならば、悪いことには目をつぶって、気づかないように生きていたい。そんな行き当たりばったりの人生なので、今後の人生設計は、“生きていればいい”という程度のものしかありません。設計するほど余裕はないので、国の制度に身を任せるのみ。
ですから、これはメッセージではなく、僕からのお願いです。どうか皆さんで盛り上げて、日本を良くしてください。そうしたら、僕の人生設計もはかどります(笑)。