働き方改革が進められていく中で、副業への関心が高まってきています。個人の特技を生かし、他者に価値を提供する。新たな収入源となるだけでなく、社会とのつながりを増やすという点でも注目されているようです。
これは民間に限る話ではありません。奈良県生駒市の取り組みをご紹介します。
※下記はジチタイワークスVol.1(2017年12月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供] 奈良県生駒市
新たに基準を規定
奈良県生駒市では報酬を得て副業に就く職員を増やすため、新たに基準を設け、2017年8月1日から施行しました。基準では副業を進める理由を明確にするため「職務外に限る」「生駒市内での活動に限る」「地域貢献活動」など具体的に制定されています。
担当者の方によると、「地域愛といいますか、郷土愛をはぐくみたいと思いました。地域貢献活動を行うことで得た学びや市民との繋がり(人脈)を業務に生かしてほしいというのが想いです。」とのこと。あくまでも目的は、副業を通して市民の声を直接聞き各課の施策に生かすというのが第一となっているようです。
生駒市職員の公共性のある組織での副業を促進 | 生駒市公式ホームページ
実際の声
施行後、実際に副業として活動されている方にお話を聞きました。
どのような活動をされていますか?
市内の小学生サッカーチームの指導をしています。土日と水曜の仕事終わりに活動しています。
対価を得るということについて、どのように思われますか?
副業というと何十万とか稼ぐというイメージがあると思いますが、そうではなくてあくまで有償のボランティアで謝礼程度です。市として明確な線引きをしてくれたので、胸を張って活動できます。もちろん普段の業務に支障がないように取り組んでいます。
今後このような取り組みは増えていくと思いますか?
地域貢献をする公務員が増えていけば、公務員のイメージも変わっていくのではないかと思います。外に出ていろんなところで地域の役に立つ取り組みなので、期待値も込めて広がっていってほしいですね。
まとめ
いかがでしたか?
自治体職員ならではのスキルや行動力は、きっとどの地域でも活かされるものと思います。また「お金を貰うこと=卑しい」ではなく、仕事としてやるからこその責任感が大きな効果をもたらすのではないでしょうか。
多くの人々がより自分らしく地域と関わりを持てる社会を作っていくためにも、益々広がってほしいですね。
市は職員と市民が一体となった地域活動による、まちづくりの活性化を目指す。