電気料金の高騰が自治体財政にも大きな影響を与えている。この現状を乗り切り、同時に脱炭素の実現にもつながるのが、全施設一括LED化だという。そのメリットについて、エネルギーコンサルティングを手がける「あかりみらい」に聞いた。
※下記はジチタイワークスVol.22(2022年10月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[提供]株式会社あかりみらい
施設のLED化で、電気代の負担を総合的にカバーできる。
原油価格の高騰や急激な円安進行などを受けて電気料金の値上げが続き、自治体の財政を圧迫している。猛暑だった今夏は熱中症対策のためにエアコンの使用が欠かせず、保有施設の電気代も高額となっているのではないだろうか。「これから冬になると、また消費量は増えていきます。どの自治体も課題意識はもっているものの、電気代がどれだけ予算オーバーしそうなのか具体的に把握されているところは少ないようです」と越智さんは話す。
同社はこの現状に対して自治体全施設の一括LED化を推奨している。2050年のカーボンニュートラル実現に向けても、LED化は急務。自治体が保有する数十、数百とある施設に順次対応していくにはマンパワーも時間もかかり、対策が間に合わなくなることが懸念される。そんな課題を解決するため、同社はリースを活用した全施設の一括LED化サービスを打ち出している。
「当社の試算では、LED化により、照明の約7割の電気使用量削減が見込めます。電気代は町村で年間数百万円、市で数千万~数億円単位の削減になります。さらにリースなら初期投資がかからないだけでなく、入札回数や契約手続きも減らすことができます。民間水準の見積もりなので、単発の公共建設発注の場合に比べてコストを半分~3分の1程度に抑えられるでしょう」。
導入時のコストと手間を抑え自治体財政・地域経済に貢献。
同社では、自治体から提供される各施設の照明配置図のデータをもとに照明数をカウントし、資材の種類を割り出すプログラムを開発して、特許を取得。数十、数百ある施設の工事費の見積もりを、数週間で無料提示する。「1回にまとめて稟議申請ができるよう、自治体にはリースのプロポーザル方式を提案しています。当社がリース会社との契約、工事計画を進め、LEDメーカーや地元施工業者とのやりとりも一括で請け負います」。
自治体職員の実務は照明配置図の提出、工事の立ち合い、完工検査のみ。稟議と入札も1回で済むため、コストや手間を大きく削減できるという。工事は地元の企業に全て依頼するため、地域経済への貢献も見込めるそうだ。
LED化で削減した電気代の一部をリース額に割り当てることで、新規予算も不要。また、リース期間が完了すると照明器具は無償譲渡される。「メーカーの10年間保証期間中はメンテナンス費もかかりません。リースを活用することですぐに始められ、財政メリットが生まれる仕組みです」。
確保した財源を他事業へまわし快適なまちづくりにつなげる。
札幌本社を置く北海道では、越智さんがすでに全179自治体首長を訪問し、高騰する電気料金対策やカーボンニュートラルについて情報提供を行っているという。令和4年9月時点で、全施設一括LED化は道内半数以上に試算書を提出、50以上の自治体で工事を完了または検討しているそうだ。さらに東京都、大阪府、神奈川県、静岡県、九州地方などからも試算依頼を受けているという。「全施設一括LED化による財政メリットの分析、リース計画、およびCO2削減量の試算も無料で実施しています。CO2削減量を具体的な数値で把握することで、カーボンニュートラル実現に向けた自治体目標値にも算入できます」。
自治体財政にとってだけでなく、地元の電気工事業者など地域経済にもメリットをもたらす一括LED化の仕組み。「省エネを実現しながらまちを明るく快適にすることが理想です。今は住民や企業の電気代負担の対策も考えるべき事態。自治体が財源を確保できれば、福祉や環境問題など、ほかの支援にもまわせるようになります。当社はLED化を単なる建設工事ではなく、省エネ行政改革案として提案します」。高騰する電気料金への対策が急がれる今こそ、持続的な省エネの推進に取り組むときだろう。
あかりみらい
代表取締役・エネルギーコンサルタント
越智 文雄(おち ふみお)さん
自治体の全施設オールLED化が電気料金の高騰から財政を守る。
リースを活用するメリット
1. 初期投資不要!メンテナンス費も10年間かからない
全ての資材をリースするので、自治体が新たに建築積算する必要はない。各施設の照明配置図データから照明数と資材の種類を割り出すため、短期間で見積もり可能(無料で提供)。さらに、メーカーの10年間保証期間中はメンテナンス費がかからない。
2. 新たな財源を確保できる
LED化により削減した電気代の一部をリース額の分割払いに割り当てるため、新規予算を組む必要はない。加えて、電気代削減額とリース額の差額が財政メリットに。さらに、リース期間完了後は照明器具が無償譲渡される。
3. 1度の決裁で膨大な数の施設をLED化できる
建設工事入札において、従来は1施設ごとに決裁し、入札を行っていた。これでは膨大な手間とコストがかかり、2030年までの全施設LED化は困難。しかし、同サービスはリースのプロポーザル方式なので、決裁は1度のみ。計画的にプロジェクトが実現できる。
東京23区の某自治体における財政メリットの試算例
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照明配置図データを送付していただくだけで独自の特許プログラムを活用し、無料で全施設の試算・見積もりをします。財政メリットやCO2削減量の試算も可能です。気軽にお問い合わせください。
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