栃木県小山市

公開日:

設置場所の制約を克服し、駅前の分煙環境を整備する

環境・エネルギー
読了まで:4分
設置場所の制約を克服し、駅前の分煙環境を整備する

車検付き喫煙室トレーラー

受動喫煙やたばこのポイ捨て防止など、自治体には地域の実情に応じた路上喫煙対策が求められている。小山市では、その一環として駅前に喫煙室トレーラーを導入。その背景や設置・運用の工夫について担当者に話を聞いた。

※下記はジチタイワークスINFO.(2026年11月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。

プロフィール画像

小山市
市民生活部 環境課
課長 日高 正展(ひだか まさのぶ)さん

プロフィール画像

小山市
市民生活部 環境課
係長 羽石 和樹(はねいし かずき)さん

プロフィール画像

小山市
市民生活部 環境課
主事 寺嶋 恵里菜(てらじま えりな)さん

指定喫煙所の移転先を検討する中でトレーラーという選択肢を見出す。

同市では平成27年、「小山市路上喫煙の防止に関する条例」を施行し、小山駅周辺を路上喫煙禁止区域に定めた。指定喫煙所以外での喫煙やたばこのポイ捨てなどを禁止する一方、喫煙者にも配慮して駅周辺に喫煙所を設けるなど、分煙環境の整備を推進。そうした中で、駅周辺を取り巻く状況に変化があったという。「喫煙所を駅の西口に設けていましたが、駅前開発に伴い閉鎖されることになりました。“喫煙所を残してほしい”という声もあり、新たな場所を探すことになったのです」と羽石さんは振り返る。しかし、駅周辺では新たな設置場所の確保が難しく、固定式の建築物では建築確認申請など手続き上の制約もあったそうだ。

そこで東口周辺の複数の候補地を検討したが、設置できる場所は、いずれも市が管理する道路上だった。「道路を所管する部署と協議した結果、移動できるトレーラーハウスなら占用許可を得られるという話になりました」と日高さん。情報収集を進める中で「トレーラーハウスデベロップメント」を知り、導入を進めたという。

閉鎖型の空間で煙の拡散を抑えて通行者の受動喫煙にも配慮する。

同市が導入したのは、自動車として登録される車検付きの「喫煙室トレーラー」。建築物とは異なり、建築確認申請などにかかる手間を抑えられるほか、けん引して移動できるので、スピーディな導入が可能だ。トレーラー内には高性能脱臭機を設置。たばこの臭い成分を99%除去(※)し、煙を浄化して室外に排出する仕組みで、周囲への煙や臭いの拡散を抑えることができる。「従来のパーテーション型喫煙所では、煙が風で流れ、周囲の通行者に煙の影響が及んでしまう問題もありました。閉鎖型であれば煙が外に漏れにくく、受動喫煙の抑止にもつながると考えました」と羽石さん。

最終的に、駅東口のロータリーに隣接し、市が管理する歩道の一角を設置場所に決定。これを受け、同社がスペースや設置条件に合わせ、入口やステップなどの屋外部分から電源の引き込み位置まで反映した図面を作成した。市との協議を経て同社の工場で製造し、現地への搬入・設置まで一気通貫で担ったという。設置にあたっては、タクシー乗り場や駐輪場に近いことから、利用者や歩行者の動線を妨げないよう配慮。切れ目のないスムーズな移行を目指し、西口の喫煙所が閉鎖された翌日の令和8年4月1日から運用を開始した。

※たばこ3本を燃焼した後、5分間の除去効果 メーカー調べ

将来の変化にも柔軟に対応し、吸う人も吸わない人も快適に。

運用は、利用時間を定め、解錠・施錠は近隣の駐輪場を管理するシルバー人材センターに委託。清掃は駅前の公衆トイレを担当する事業者にあわせて依頼するなど、既存の業務体制をうまく活かしながら管理している。

平日の日中は同時に3~4人ほどが利用している場面を見かけることが多く、回収する吸い殻の量からも、以前の西口喫煙所と大きく変わらない利用状況がうかがえるという。室内は同時に約8人が入れる広さで、利用者からの反応も良好だと羽石さんは話す。「いつ行っても誰かが利用している印象です。“きれいで、エアコンも効いていて使いやすい”という声も聞いています」。周辺の臭いについて、寺嶋さんは「外の排気口の近くで臭いを嗅いでも、全然臭いません」と話す。さらに、市が評価しているのが“移動できる”点だ。小山駅周辺では今後も開発が予定されている。「まちの状況が変わっても、喫煙所を壊さず、別の場所へ移動させて同じように使えることがメリットだと思っています」と日高さん。

今後も、ルールを守って利用できる場所を整え、受動喫煙やポイ捨てを防ぐことで、快適な環境づくりにつなげていく考えだ。羽石さんは「吸う人も吸わない人も、どちらも気持ちよく利用できる環境をつくっていきたいです」と展望を語ってくれた。

CHECK!

自治体からの相談や現地調査に無償で対応

トレーラーハウス設置の検討にあたり、事前相談や現地調査を無償で実施している。全国の自治体を対象に幅広く対応が可能。詳しくは問い合わせを。

全国の導入事例を紹介

同社のホームページでは、トレーラーハウスをトイレや店舗として活用した事例を紹介している。詳細はこちら

お問い合わせ

サービス提供元トレーラーハウスデベロップメント株式会社

東京都中央区日本橋小伝馬町2-5
メトロシティ小伝馬町9F

TEL:03-6206-2641
Email:thd_media@trailer-house.co.jp

お問い合わせ・詳細はこちら