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【企業版ふるさと納税活用のススメ】地方の自治体が全国の企業とつながるには?

企業版ふるさと納税活用のススメ
企業版ふるさと納税は寄附件数と金額が増える一方、まだうまく活用できていない自治体も多いという。企業版に取り組む自治体を支援する「ジチタイリンク」と、全国の企業と幅広くつながる「三井住友銀行」は業務提携を結び、自治体と企業のマッチングを強力に後押ししている。2社の協力体制について話を聞いた。
※下記はジチタイワークスVol.45(2026年8月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[PR]株式会社ジチタイリンク

三井住友銀行
公共・金融法人部
部長代理 大西 怜美(おおにし れみ)さん

ジチタイリンク
代表取締役社長 松本 銀士朗(まつもと ぎんじろう)さん
―自治体支援を続ける中で、同行との提携に至った背景を教えてください。
松本:当社では企業版ふるさと納税に取り組む自治体を令和3年から支援しており、現在600を超える自治体と契約しています。現場でよく聞くのは、企業との接点をどうつくればいいのか分からない、営業のノウハウがないという声。しかも担当者は個人版と企業版の兼務が多く、なかなか手がまわらないようです。
支援を加速させていきたいと考えている中で同行とのご縁があり、令和7年の3月に業務提携契約を締結。全国に広がる同行の営業ネットワークで、企業版ふるさと納税に関心のある企業を紹介いただく体制が整いました。
―なぜ銀行が企業版ふるさと納税の支援に取り組むのでしょうか。
大西:その理由は、当行が中期経営計画で掲げる「社会的価値の創造」を実現できる取り組みだからです。最近では取引先企業との会話においても、税金の使い道や被災地支援、自社の長期的な成長につながる社会貢献活動への関心の高まりを感じていました。そのような状況の中、ジチタイリンクとの連携により、全国の多様な自治体の取り組みを企業に紹介できるようになりました。
私たちは日々の取引を通じて企業の様々な思いや考えを把握しており、それを踏まえた地域貢献の支援が可能となりました。こうした支援を全国的に行えるのは、メガバンクとしては先駆的な取り組みではないでしょうか。

―紹介した後、寄附を実現させるには自治体担当者の関与も重要ですよね。
松本:はい、その通りです。当社は単なる“仲介業者”ではなく、企業への営業や、PRのチラシ制作など、自治体の手が届かないところを補完する“パートナー”だと考えて日々活動しています。契約自治体の中でうまくいっているところの共通点は、当社に丸投げではなく、寄附を集める仲間としてしっかりコミュニケーションを取り、自分たちも積極的に動いていること。例えば、企業との面談に自治体担当者が同席すると、事業が動くスピードが速まり、結果的に寄附につながりやすくなっています。
同行との業務提携により、企業の発掘から寄附完了まで1本の強いラインができました。当社と自治体との契約は成果報酬型なので自治体側に金銭的なリスクはありませんし、私たちと一緒に意欲的に行動してもらえれば、きっと成果につながると思います。
―2社の連携により具体的に進んでいる事例を教えてください。
松本:まずは機能性ウェアを展開する企業「りらいぶ」の事例があります。同行から紹介を受け、「公募型企業版ふるさと納税」として寄附先の自治体を公募しており、8月以降に結果を発表する予定です。これは企業がテーマを提示し、それに共感する自治体が手を挙げる仕組みで、共同研究や実証実験など寄附後の継続的な連携も期待できます。
大西:この事例は、“住民の健康や生活の質の向上”などに力を入れている自治体に対してウェアを寄附する“物納寄附”です。同社は令和8年4月から全国CMを開始し、知名度が高まっています。物納寄附を活用すれば製品の良さを実際に知ってもらう機会をつくれると考え、紹介しました。さらに公募型とすることで、多くの自治体から活用のアイデアが寄せられる機会にもなり、当行としても大変ありがたく受け止めています。
松本:ほかにも、フレグランス(香料)を製造している企業の事例があります。“自社製品の原料の産地である自治体”への現金寄附でした。寄附が自治体の財源となり、それをもとに住民サービスが向上し、原料をつくる担い手に恩恵がある。産地の活性化が、最終的には自社の事業成長にもつながるという好循環が生まれます。内閣府が推奨する、企業版ふるさと納税の“望ましい形”になったと思います。自治体が、そうした関係性のある企業を自力で見つけるのは難しいでしょう。今回は同行からの紹介があり、産地の自治体が当社の契約先だったため、寄附までスムーズに進みました。
大西:企業としては、創業の地はもちろん、自社の工場がある地域の大学・工業高校・高専といった教育機関、取引先がある地域、原料の生産地なども寄附の検討先となります。それらの支援に企業版ふるさと納税を活用することが、自社の継続的な発展にもつながると考える企業も多いと感じています。
松本:当社の活動だけで企業の取引先まで把握するのはなかなか困難です。同行のネットワークのおかげで新たな角度からのつながりが生まれ、私たちも勉強になっています。

―最後に、制度や2社の取り組みについて今後の展望を聞かせてください。
松本:税額控除9割の特例措置(※)は、今のところ令和10年3月まで延長されています。企業側にこの制度の認知が広がってきており、控除率も高い今こそ動くタイミングではないでしょうか。
大西:提携して1年で、当行の紹介を通じた寄附件数は35件を超え、総額は1億円以上になりました。最近では、現政権の「成長戦略17分野」といった日本経済をけん引する産業成長分野への支援や、公立病院の赤字支援など医療福祉分野への関心の高まりを感じます。今後は物納寄附も活かし、企業の多様な地域貢献ニーズを自治体の具体的な課題解決につなげていきたいと考えています。税制優遇の動向にかかわらず、地域に貢献したいという企業の思いは今後も続いていくと思いますので、2社で協力し、より多くの取り組みを支援していきたいです。
松本:寄附先を探している企業は全国に多数存在します。企業との接点づくりに困っている自治体は、ぜひ気軽に相談してほしいですね。
※企業が寄附をした際の法人関係税の税額控除の割合を最大9割とする特例措置
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サービス提供元株式会社ジチタイリンク











