東京都あきる野市

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端末の高額な処分費用が一転して、歳入を生む結果に

端末の高額な処分費用が一転して、歳入を生む結果に

情報機器の買い取り・処分サービス

GIGAスクール構想で配備した学習用端末が更新期を迎え、処分方法が全国的な課題となっている。あきる野市では端末処分のサービス「ゼロステ」を活用。端末の買い取り金額によりデータ消去費などを実質無料にし、逆に歳入まで生んだという。

※下記はジチタイワークスINFO.(2026年9月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。


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あきる野市
教育委員会 教育部 教育総務課
主任 宮村 元大(みやむら もとひろ)さん

買い取りが難しい機種だったことから処分費用が高額になり頭を抱えた。

GIGAスクール構想第1期で同市が小・中学校に配備した端末は約6,000台。それらの更新期を控えた令和7年に課題となったのが、不要となる端末の処分方法だった。文部科学省は、GIGA第2期の端末更新に対する補助金の交付にあたり、旧端末を適切に処分することを各自治体に求めている。具体的には、「小型家電リサイクル法(※)」にもとづく認定事業者(以下、認定事業者)、または製造事業者などへの処分委託を通じた再利用や再資源化が挙げられる。

そこで同市は、複数の認定事業者に見積もりを依頼。しかしどこも高額で、対応の再検討を迫られたそうだ。「買い取りが難しい機種だったことに加えて、データ消去も依頼すると1,000万~1,500万円かかるとのことでした。1台当たりの額は数千円程度なのですが、台数が多いため高額になります。これまで当市では、情報機器のほとんどをリースで導入していたため、処分の前例がなく、高額な見積もりを前に対応を決めかねていました」と宮村さんは振り返る。では、製造事業者に委託してはどうか。見積もりを依頼すると、台数の厳密な算定など手続きが煩雑だったという。「対応が難しかったのでほかの選択肢を探すことになり、当市と同機種を使っていた近隣の自治体に相談しました。そこで、ゼロステを紹介されたのです」。

同サービスを提供する「萬年」は、一般的には処分費用がかかるとされる端末でも、自社で分解して部品ごとに再資源化するので、買い取ることができるのだという。データ消去には費用がかかるものの、買い取り金額で相殺できるため、自治体側の費用負担は発生しない。こうして、回収からデータ消去、再資源化までの全工程を同社に委託することとなった。

※デジタルカメラやゲーム機など、使用済み小型電子機器の再資源化を促進する法律。




学校側の負担を最小限にしつつ108万円の歳入につながった。

新しい端末が令和8年1月に届く予定だったため、回収は2月に、同社が各校を訪問して行うことに。前年の12月頃には日程案が提示され、教育総務課が各校に連絡して調整を行い、1月中にはスケジュールが確定した。「一部の学校では、卒業まで端末を使い切るなど状況が流動的でしたが、事前の集計などは不要でした」。

準備のために同課が各校に行ったアナウンスは、“処分対象の端末と付属品を校内の1カ所にまとめておいてほしい”ということだけ。端末の梱包なども学校に求める必要はなかった。「事業者に直接引き取りに来てもらえるエリアだったこともあり、最小限の作業で済みました。多忙な現場の負担を抑えることができ、私たちにとってもありがたかったですね」。

回収した端末のデータ消去は、「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」にのっとって行われ、データ消去の証明書が発行される。再利用できる上書き消去を基本とし、故障品などは物理破壊にも対応。1台ごとの処理内容や、写真付きの証明書も有料で依頼ができる。

今回の取り組みで、小・中学校16カ所と市役所の計17拠点から、およそ5,000台が回収された。査定結果が分かったのは、処分作業を終えた3月だ。「学校からは、壊れた端末もあると報告を受けていたため、再利用できるものは少ないと考え、買い取り金額に期待はしていませんでした。ところが、9割以上が“状態良好”との判定だったんです。おかげでデータ消去費を差し引いても、108万円が歳入となりました」。

コスト・手間・環境負荷をかけず安全に完了したメリットを実感。

費用がかからなかっただけでなく歳入を生んだことから、想像以上の成果を感じたと宮村さんは話す。「適切な方法でデータ消去が行われ、セキュリティ面でも大きな安心につながりました。多くの部品が再利用・再資源化されるとのことだったので、環境への負荷も抑えられます。また、学校で使わなくなっていた充電用の保管キャビネットが数十台あったのですが、処分について事前に相談したところ、一緒に回収してもらえたので助かりました」。

一方、処分委託でありながら売却でもあるという、通常とは異なるスキームでの契約となったため、内部での調整が必要だったそうだ。「仕様書の作成や契約方法などで手探りな面もありました。しかし、先方からベース案をもらえたので進めやすかったです。細かな相談にも丁寧に応じてもらいながら、当市の事情に合わせて仕上げていくことができました」。

同市は、GIGA第2期の端末調達について、支払いの平準化などのメリットからリース契約に切り替えるそうだ。ただし、一部の学校が卒業まで使っていた分や予備として保管している旧端末もあるため、その処分にはまた同サービスの活用を検討しているという。「周辺自治体の中でも比較的早く処分を進めたため、近隣の職員から問い合わせを受けることもあります。この経験が、同じ課題を抱える担当課の参考になればうれしいですね」。

学習用端末の更新期は今後も定期的に訪れる。早期に取り組んだ同市の事例は、これから対応を検討する自治体にとって、選択肢を広げる一例となりそうだ。

自治体負担を最小限に抑えた端末処分ができる理由

無料の仕組みと互いのメリット


学習用端末処分における自治体実績の一例

ここが聞きたい!自治体からのよくある質問Q&A

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萬年
国内営業部
田島 康成(たじま やすなり)さん

GIGAスクール構想における学習用端末だけでなく、様々な電子機器の処分にも対応するゼロステ。自治体側の手間や費用の負担を最小限に抑えながら処分できるとあって、反響も大きいという。企業の担当者に、自治体からよくある質問について回答してもらった。

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