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プログラミング教材で育む、子どもたちの脱炭素意識。

環境×プログラミング学習教材
令和3年にゼロカーボンシティを宣言した富谷市は、脱炭素社会の実現に向け、環境政策の課題と教育現場のニーズを合致させたプログラミング教育を推進。次世代を担う子どもたちの意識向上と行動変容を目指し、取り組みを開始したという。
※下記はジチタイワークスVol.44(2026年6月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
[PR]日鉄ソリューションズ株式会社

富谷市
企画部 企画政策課
主事 菅原 優奈(すがわら ゆうな)さん

富谷市
教育部 学校教育課
参事兼指導主事 島貫 愛(しまぬき あい)さん
普及啓発の手詰まりを打開すべく、プログラミング教材の導入を推進。
平成29年から水素エネルギーの活用事業に取り組んでいる同市。宮城県内で唯一の水素燃料電池バスが、民間路線バスとして運行されている。令和6年には「富谷市地球温暖化対策実行計画」を策定し、環境政策を推進中だ。
特に子どもたちに向けた普及啓発には力を入れてきたが、その方法に手詰まりを感じていたという。「水素バスの試乗会や環境イベントを実施してきましたが、取り組みの認知度は思うように上がりませんでした」と菅原さん。そうした折に出合ったのが、環境教育とプログラミングを組み合わせた小・中学校向け授業教材「めざせ!カーボンニュートラル!(※)」だった。脱炭素に寄与するアクションを学びつつ、プログラミングでシミュレーターを作成。それを使ってCO2削減の最適解を導き出す教材だ。
一方、教育現場も課題を抱えていた。プログラミング教育の必修化に加え、SDGsや地域探究など、現場で扱うテーマが年々増加している。「教職員の負担を抑えつつ、質の高い学びをどう確保するかが課題です。環境とプログラミングが同時に学べるこの教材には期待を感じました」と島貫さん。行政の課題と教育現場のニーズが重なり、導入に向けた動きが始まった。
※同社が展開するプログラミング教育教材「K3Tunnel\ケイサントンネル」内の授業教材として提供されている。
※K3Tunnel\ケイサントンネルは、日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。


市独自のデータを教材に反映し、脱炭素を自分事へとつなげる。
「日鉄ソリューションズ」が提供している同教材のポイントは、自治体ごとの実情に合わせて内容をカスタマイズできる点にあるという。「環境問題は海面上昇や砂漠化など地球規模の話で、どこか遠い他人事に感じてしまいがちです。しかしこの教材では、当市のCO2排出量データを活用し、自分たちのまちで何ができるかを考えることができる。自分事として脱炭素対策に向き合える仕組みが画期的でした」と菅原さんは振り返る。

開発は同社がリードし、市が提供する情報を反映する形で進行。プログラミング画面に表示されるマップには、課外活動で児童が訪れる公園など、なじみのある風景が描かれた。脱炭素アクションリストには“給食を残さず食べる”といった身近な行動に加え、同市の水素関連事業などの項目を追加。一方で内陸部の実情に合わせ、漁業などの項目は削除した。「こちらの要望がマップデザインやアクションにスムーズに反映され、イメージ通りの教材に仕上がりました」。
教育委員会では既存カリキュラムとの接続を模索し、小学6年生の理科“生活と環境”の単元に着目。予定されていた8時間のうち2時間を同教材による授業に置き換え、令和8年2月に市内1校で実証授業を行った。
探究の中で脱炭素意識が芽生え、児童の行動にも変化が見られた。
当日は同社のスタッフが講師を務め、学校側はワークシートの印刷など最小限の準備で臨んだ。児童は1時間目にカーボンニュートラルの基礎を学び、2時間目にプログラミングによるシミュレーションに挑戦。CO2削減量だけでなく、コストなどとのバランスに頭を悩ませながらも、総合点100点を目指して熱心に取り組んでいたという。島貫さんは「現在の教育課程で求められる“探究的な学び”を、既存カリキュラムの流れに沿ってスムーズに導入できる教材だと感じました。次年度の本格展開に向け、各校へ働きかけていきたいですね」と今後の展望を語る。

授業後には、給食を残さず食べる、教室の電気をこまめに消すなど、実際の行動に移す児童の姿も見られたそうだ。「自分たちにもできることがある、小さな行動でも積み重ねれば社会を変えられる。その実感をもってくれたことが何よりの収穫」と菅原さん。「次世代を担う子どもたちに、授業の一部としてこの学びを届けられたことは大きな一歩。取り組みを継続し、地域全体で脱炭素への意識を高めていきたいです」と意欲を見せた。



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