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【連載】コーヒーで整う新習慣!―公務員のためのコーヒー講座<上>コーヒーの基礎知識

息抜き
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【連載】コーヒーで整う新習慣!―公務員のためのコーヒー講座<上>コーヒーの基礎知識

朝の目覚めや仕事の合間、ほっと一息つくときに飲みたいコーヒー。自治体のオフィスでもおなじみですが、豆の産地や品種、焙煎、淹れ方などで味わいが大きく変わる奥深い世界です。この連載では、コーヒーの基礎知識からおいしい淹れ方、よくある疑問まで、元県庁職員で「ひつじ珈琲」バリスタの田母神 咲さんが分かりやすく解説します。その第1回は「コーヒーの基礎知識」です。

※掲載情報は公開日時点のものです。


<解説するのはこの方>

「ひつじ珈琲」バリスタ
田母神 咲(たもかみ さき)さん

平成5年生まれ。元県庁職員。公務員時代は労働行政や環境分野の仕事に携わる。毎日の楽しみだったコンビニコーヒーや、仕事関係の方からいただいた自家焙煎の一杯のおいしさをきっかけに、コーヒーの奥深さを知る。

退職・出産を経て、現在は「ひつじ珈琲」のバリスタ3年目。日々コーヒーについて学びながら、コーヒーの魅力や、日常に寄り添う一杯の楽しさを発信している。

基礎を知るだけで味わい方が変わる

コーヒーは世界中で愛されている飲み物ですが、「なんとなく毎日飲んでいる」という方も多いのではないでしょうか。実はコーヒーは、ほんの少し基礎を知るだけで味わい方が大きく変わる、とても奥の深い飲み物です。

コーヒーの味わいは、産地や品種、品質、焙煎、そして淹れ方など、様々な要素によって決まります。今回は、「コーヒーの基礎知識」を分かりやすくご紹介します。

1. コーヒーって? - 木の種子を乾燥・焙煎

コーヒーは、植物の「種」からつくられています。

コーヒーノキという木になる赤い実は「コーヒーチェリー」と呼ばれ、その中にある種子が、私たちのよく知るコーヒー豆になります。

この種子を取り出して乾燥させたものを「生豆(なままめ)」と呼びます。また、種子を取り出して乾燥させる過程(精製方法)によっても、コーヒーの味わいは大きく変わります。

生豆はそのままでは香りや味がほとんどありませんが、焙煎することでコーヒー特有の香りや風味が生まれます。

さらに、コーヒーは栽培される地域の気候や土壌、品種などによって味わいが大きく変わるのも魅力の一つです。

2. 主な品種 - 総生産量の約7割がアラビカ種

コーヒーの品種は大きく分けて、次の3種類に分類されます。

●アラビカ種

香りが豊かで、酸味や甘みのバランスがよいのが特徴です。世界のコーヒー総生産量の約7を占めており、スペシャルティコーヒーの多くもこの品種に属します。

●カネフォラ種

総生産量の約3を占めており、酸味が少なく、苦味が強いのが特徴です。害虫に強く生産量も多いため、インスタントコーヒーやエスプレッソブレンドなどに使用されることが多い品種です。

●リベリカ種

一部で生産されていますが、非常に少なくほとんど流通していません。

3. コーヒーの品質 - 厳正管理が価格に反映

コーヒーの価格は、お店によって様々です。コンビニで100円ほどで買えるものもあれば、一杯1,000円以上するコーヒーもあります。

このような価格の違いは、コーヒーの品質によるものが多いです。

コーヒーの品質は、大きく2つに分けられます。

●スペシャルティコーヒー

生産から消費までの一連の過程において厳正な管理が行き届いた、高品質なコーヒーのことです。

 ・生産国における栽培管理、収穫、生産処理、選別、品質管理が適正に行われている

 ・欠点豆の混入が極めて少ない生豆である

 ・適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されている

 ・適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な風味特性が表現されている

といった条件を満たしているコーヒーのことで、日本では、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)がスペシャルティコーヒーの評価を行っており、100点満点で採点され、80点以上のものをスペシャルティコーヒーと認定しています。

●コモディティコーヒー

商品先物取引市場で取引されているコーヒー豆で、「コマーシャルコーヒー」とも呼ばれます。

 ・需要と供給によって価格が決定されるため、価格が比較的安定している

 ・値段を最優先しているため、品質のばらつきが大きい

 ・銘柄は1つの産地名を指しているが、中身の豆は様々な農園から集められている

 ・生産者ごとではなく、全て混ぜられるため、品質向上に勤めている農家もほかの農家と同じ評価になってしまう

といった特徴があります。

4. コーヒーの産地 - 気候や土壌で豊かな個性

コーヒーは、エチオピアが発祥の地といわれています。現在では中南米、アフリカ、アジアなど世界各地で栽培されており、それぞれの地域の気候や土壌によって個性豊かな味わいが生まれます。

コーヒーは産地によっても味わいが大きく変わります。ここでは代表的な産地をいくつか紹介します。

●ブラジル

酸味が控えめで、香ばしい風味が特徴です。クセが少なく飲みやすいため、とても人気があります。ブレンドコーヒーのベースに使われることも多く、ナッツやチョコレートのような味わいと表現されることが多いです。

●コロンビア

酸味・甘み・コクのバランスがよいのが特徴です。優しい酸味があり、非常にバランスのよい王道のコーヒーといえます。

●エチオピア

華やかな香りとフルーティーな酸味が特徴です。スッキリとした味わいで、紅茶のような印象を感じることもあります。

5. コーヒーの焙煎 - 日本では8段階に分類

焙煎とは、コーヒーの生豆を煎ることを言います。焙煎方法や焙煎時間などによってコーヒーの味が変わります。

焙煎をすることによって、色の変化はもちろん、コーヒー特有の香りや風味が生まれます。焙煎を始めて間もなく酸味が生まれ、焙煎が進むにつれ酸味が減り、苦みが生まれます。

焙煎度を大きく分けると、「浅煎り」「中煎り」「深煎り」3段階。中煎りと深煎りの間を「中深煎り」と表現することもあります。

さらに日本では味の違いを細分化するために、8段階の分類も一般的に知られています。

コーヒー屋さんで「酸味のあるコーヒーと苦味のあるコーヒー、どちらが好みですか」と聞かれたことがある方も多いのではないでしょうか?

しかし、コーヒーを飲み始めたばかりの方にとっては、自分の好みがよく分からないこともあると思います。

そんな時はまず焙煎度が異なるコーヒーを飲み比べ、自分好みの焙煎度を知ることから始めてみましょう。

6. 最後に - 味わいの違いを楽しんで!

今回説明した品質・産地・焙煎度のほかにも、標高や精製方法など様々な要素が複雑に絡み合ってコーヒーの味わいが決まります。ぜひ皆さんもいろんなコーヒーを飲んで、味わいの違いを楽しんでみてくださいね。

さて次回は、味わいを決める最後の工程「淹れ方」。実際にカフェで使用しているレシピも公開しながら、「おいしいコーヒーの淹れ方」をご紹介します!