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自治体の政策立案を支える、データ活用を当たり前に。

自治体のデータ活用ソリューション
DXの浸透とともに様々な情報がデータ化され、蓄積されていく中、それらを収集・分析・活用するという新たなフェーズが始まりつつある。効果的なデータ活用の仕組みをつくるために、自治体が次に取るべき行動とはどんなものなのだろうか。
※下記はジチタイワークスVol.41(2025年12月発行)から抜粋し、記事は取材時のものです。
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アグレックス
デジタルトランスフォーメーション事業本部
佐野 亮(さの あきら)さん

アグレックス
デジタルトランスフォーメーション事業本部
田邊 大祐(たなべ だいすけ)さん


庁内データを有効に活用することで、根拠にもとづいた政策立案を目指す。
自治体が抱える地域課題が多様化・複雑化する中、その解決の手法としてEBPM(※)が注目されている。これは、担当者の経験や感覚、これまでの前例や慣習に頼るのではなく、“合理的な根拠にもとづいて政策を立案する”という考え方だ。
例えば、過去の健診データから生活習慣病リスクが高い人を抽出し、予防施策を講じることで、医療費の削減効果が期待できるという。データを収集・分析することで、根拠をもった効果的な施策の打ち出し方が見込めるとあって、国もEBPMの導入を積極的に促している。
こうした動きを後押しするのが、ICTの進展だ。これまで活用が難しかった多様なデータを、政策に活かせる可能性が広がりつつある。自治体のデータ連携の基盤整備や、安全な活用を総合支援する「アグレックス」の田邊さんはこう話す。「庁内では、他部署がどのようなデータを保有しているのか把握しづらいと聞きます。ベンダーの異なる複数のシステムが乱立しているため、データ形式の違いも活用の障壁になりやすいです」。また、自治体が扱うデータには個人情報が含まれることが多く、慎重な取り扱いが求められるのだ。
※EBPM=Evidence-Based Policy Making(証拠にもとづく政策立案)

まずはデータの庁内連携を目指しスポットでの活用から始める。
では、実際にデータを活用し、安全かつ効率的にEBPMを推進するためには、どのような環境が必要なのだろうか。「最終的には、課や自治体の枠を超え、広域連携も視野に入れた環境構築が理想だと思います。しかし現状では“本腰を入れて取り組むのは難しい”という自治体が多く、議論はそこまで進んでいません。まずは必要なデータを安全に活用できるよう、“個人情報を匿名化してほしい”といったスポットでの相談が多いです」。
ある自治体では、電話やホームページからの問い合わせ対応を、職員が都度行っており、業務負担が大きくなっていたという。そこで、問い合わせ履歴や音声データからホームページ上のFAQを充実させ、住民が必要な情報に直接アクセスできる状態を目指していた。しかし、データには住所や氏名などの個人情報が多く含まれており、手作業での匿名化に膨大な作業時間を要していたのだ。
そこで同社は、匿名・仮名加工支援ソリューションを提供。「庁内で自動的に匿名化できるので、職員の作業時間を大幅に短縮できました。今あるデータを“使える状態”にすることで、データ活用が前進します」。

内製化を見据えた環境づくりがEBPMに取り組む基盤に。
しかし匿名化の処理は、あくまでデータを安全に使うための手段だという。「一時的な業務改善だけでなく、継続的にデータを収集・分析することは、EBPMの土台づくりになります。中長期的には、職員の負担軽減や住民サービスの向上につなげていけるよう、支援していきたいと考えています」。
基幹業務システム標準化への対応など、自治体のデータ活用を取り巻く環境が複雑化することについて佐野さんは「一部、標準化されないシステムが残ることを考えると、異なるシステム間でも、横断的にデータを取り扱える環境が求められます」と語る。
同社は、金融機関や保険業界といった機密性の高いデータを扱う業界で支援実績を重ねている。自治体においても、データを外に出すリスクが少ない内製化を視野に、職員が自走していく必要があるという。「庁内で共通のデータ連携基盤を管理・運用できる状態をつくることと、ベンダーに依存しない内製化の仕組みが重要です。単なるプラットフォーム開発にとどまらず、データ活用が自然と根付く環境づくりに貢献していきます」。
地域のよりよい未来に向け、自治体のデータ活用の仕組みづくりは急務だ。多様なデータをどう扱い、活用していくのか。具体的な議論が深まることを期待したい。
自治体のニーズに合わせて伴走支援が可能
データ活用やシステム管理に関することであれば、自治体の課題やデータ活用の段階に合わせて総合的に提案が可能。


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